2012年04月09日-2
消費税法案提出後の13項目の検討課題を公表~政府

 政府は3月30日、消費増税関連法案とともに、「消費税率を引き上げるための社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案及び社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案の国会提出に伴う今後の対応について」を閣議決定、与党と連携し速やかに検討し、対応していくとしている。

 検討項目は全13項目。所得の少ない家計ほど、食料品向けを含めた消費支出の割合が高いために、消費税負担率も高くなるという、消費税(地方消費税を含む)の逆進性も踏まえ、総合合算制度や給付付き税額控除等の再分配に関する総合的な施策について、2015年度以降の番号制度の本格稼動・定着後速やかに実施できるよう、関係5大臣において、簡素な給付措置との関係も念頭に置きつつ、今後具体的に検討を進めるとしている。

 前記施策の実現までの間の暫定的、臨時的措置として、消費税の所得に対する逆進性も踏まえ、低所得者対策のための暫定的、臨時的な措置として行う「簡素な給付措置」については、法案の審議入り前に、関係5大臣において具体化にあたっての基本的な考え方を示す。その上で、与野党の協議も踏まえて具体案を決定し、消費税率(国・地方)の8%への引上げ時から給付付き税額控除等の導入までの間、毎年実施する。

 住宅の取得については、取引価額が高額なことなどから、消費税率の引上げ前後における駆け込み需要とその反動等による影響が大きいことを踏まえ、一時の税負担の増加による影響を平準化・緩和する観点から、各省庁において、税制改正要望等の検討作業を進めた上で、大綱に示された方針に沿って、2013年度からの税制改正等の過程で検討を行い、消費税の8%への引上げ時及び10%への引上げ時にそれぞれ所要の措置を実施する。

 経済との関係では、円高・デフレを当面の重要課題として対応。「新成長戦略」で示したデフレの終結に向けて、円高の影響も注視しつつ、日本銀行と一体となって安定的な物価上昇を実現することを目指す。2011 年度から2020 年度までの平均で名目成長率3%程度、実質成長率2%程度を政策努力の目標として取り組む。今後、年央の「日本再生戦略」策定に向けて、これらの施策に関する数値目標や達成時期、工程等を明らかにしていく。

 同検討課題13項目は↓
 http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hokabunya/shakaihoshou/dl/kaikakuhouan_120330.pdf

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