2012年02月13日-3
昨年12月末の「国の借金」、過去最大の958兆円

 財務省が10日に公表した2011年12月末時点での国債や借入金などを合計した「国の借金」は958兆6385億円となり、前回発表の2011年9月末時点(954兆4180億円)を4兆2205億円上回り、過去最大を更新した。地方が抱える長期債務残高は2011年度末で約200兆円程度と見込まれており、国と地方を合わせた借金は、とどまることを知らず、大台の1000兆円を軽く突破する状況にある。

 昨年9月末に比べ、国債は約8.3兆円増の約782.2兆円で全体の約82%を占め、うち普通国債(建設国債+赤字国債)は、東日本大震災の復興債発行などで約5.8兆円増の約662.4兆円と過去最高となった。また、一時的な資金繰りに充てる政府短期証券は約5.1兆円減の約123.8兆円、財政投融資特別会計国債も約2.0兆円減の約111.1兆円と、いずれも減少したが、借入金は約0.9兆円増の約52.7兆円と増加している。

 この「国の借金」958兆6385億円は、2011年度一般会計当初予算の歳出総額92兆4116億円の約10倍、同年度税収見込み額40兆9270億円の23.4倍である。年収500万円のサラリーマンが1億1700万円の借金を抱えている勘定だ。また、わが国の今年1月1日時点での推計人口1億2773万人(総務省統計、概算値)で割ると、国民1人あたりの借金は、昨年6月末時点の約722万円から約750万円に膨れ上がる。

 なお、わが国の公債残高(普通国債残高)は年々増加の一途を辿っており、2011年度末(4次補正予算ベース)の公債残高は、2011年12月末実績での約662兆円から約676兆円程度に膨らむと見込まれている。これは、2011年度一般会計税収予算額約40兆円の約17年分に相当し、将来世代に大きな負担を残すことになる。また、この2011年度末公債残高の約676兆円は、国民1人当たり約529万円、4人家族で約2116万円となる。

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