2011年11月17日-1
2011年公認会計士試験、合格率は最低の6.5%

 金融庁の公認会計士・監査審査会が11月14日に発表した2011年公認会計士試験結果によると、合格者は前年に比べ26.0%(412人)減少の1511人となった。同試験は2006年に新制度に移行して6年目となるが、新試験の合格者と同じ扱いとなる旧制度の合格者等(旧第2次試験合格者等の短答式試験みなし合格者)は前年比45.8%減の64人、新制度の合格者(短答式試験の受験者等)は同24.8%減の1447人だった。

 願書の提出者は過去最多だった前年を9.7%下回る2万3151人だったが、合格者数が2割半ばの大幅な落込みにより、合格率は6.5%と前年より1.5ポイント減少し、新制度移行後最低を記録した。短答式試験合格者数は前年比6.9%減の2231人(前年・前々年の短答式試験合格による短答式試験免除者を加えると4130人)で、同16.0%減の4632人が論文式試験を受験し、1511人が最終的に合格している。

 金融庁は2006年から、会計士の裾野を広げるため新試験制度を導入し、1度の試験ですべての科目に合格しなくても、合格した科目については翌年から2年間、受験を免除する仕組みとした。その結果、合格者数も3000人を突破したが、一方で就職できない合格者が増え問題視されていた。ここ数年の結果は、「対応に苦慮している公認会計士協会からの要請に応えた面もある」との指摘があり、今後も同様の傾向がみられそうだ。

 今回の合格者の最高年齢は64歳、最低年齢は19歳、平均年齢は25.6歳。女性は全体の20.4%にあたる308人。合格者の学歴は、61.4%(928人)が「大学卒業(短大含む)」以上。また、合格者の職業は、「会計士補」(57人)以外では、「学生」・「専修学校・各種学校受講者」が76.5%(1156人)を占め、次いで「無職」が13.2%(199人)、「会社員」が3.6%(55人)、「会計事務所員」が1.3%(19人)だった。

 試験結果の詳細は↓
 http://www.fsa.go.jp/cpaaob/kouninkaikeishi-shiken/ronbungoukaku_23.html

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