2011年09月15日-1
「自ら率先して会社を変える」気概に満ちた新任役員

 日本能率協会グループ10法人は、今年7~8月、これからの企業経営を担う新任役員を対象に、経営課題の認識や役員としての意識を聞く「新任役員の素顔に関する調査」を実施した。今年1~6月までに選任された1423人が回答。東日本大震災の発生とそれに伴う福島原子力発電所事故による電力不足など、経営環境がよりいっそう厳しさを増す中にあって、今年の新任役員は例年になく前向きで積極的であるという結果が出た。

 今年の新任役員の特徴として、厳しい環境下でも前向きで積極的、自らが率先して会社を変革する気概を持っている。会社変革への気概を聞いたところ、「気概がある」が65.5%、「どちらかといえば気概がある」が29.7%と、9割超の新任役員が気概を持っていると回答。また、将来の昇進希望で、「社長になりたい」が20.5%と、1998年の調査開始以降初めて2割を超え、自らがトップとなり率先して会社変革に取り組む姿が垣間見られた。

 現在の心境については、過半数の54.6%が「新たな可能性への挑戦に胸弾む思いである」、取締役会の一員としての心構えは、72.5%が「自らの考え・意見を主張していきたい」と回答するなど、いずれも過去5年の調査でもっとも高い結果になった。さらに、現在の景況感については、「曇り」、「雨」、「どしゃ降り」が約9割と、依然として厳しい見方をしている一方、「10年後の日本社会が良くなる」と考える割合が65.5%にのぼっている。

 20代の若手社員に薦める1冊は、168人から122種類の書籍が挙げられ、司馬遼太郎の「坂の上の雲」が13人でトップ。司馬遼太郎作品は「竜馬がゆく」(2人)、「歳月」、「菜の花の沖」(各1人)も挙がった。2位はピーター・F・ドラッカーの「マネジメント/マネジメント(エッセンシャル版)」(8人)で、「現代の経営」、「プロフェッショナルの条件」(各1人)も挙げられた。3位はスティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」(7人)。

 同調査結果は↓
 http://www.jma.or.jp/news_cms/upload/release/release20110907_f00152.pdf

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