2011年09月14日-1
たばこ一箱1000円を小宮山厚労相に要望~禁煙学会

 医師らで作るNPO法人日本禁煙学会(作田学理事長)は12日、小宮山洋子厚労相に「タバコ一箱1000円を要望いたします」との要望書を提出した。「タバコ規制枠組条約では、値上げが、様々な人々、とくに年少者のタバコの消費を減少させる効果的ならびに重要な手段とし、数年前から各国に要請しており、その結果欧米を中心に次々に値上げがされている」と値上げ効果を強調している。

 同学会では、「世界銀行は、世界銀行の推奨する方策(段階的に税を上げる)を行ってきた国ではタバコの消費を抑えることに成功しており、これはたとえば、タイ、韓国、オーストラリアとシンガポールにみて取れると言っている。我が国のタバコ価格は依然として先進国中の最低水準であり、インドなどの発展途上国と平価水準を合わせて比較しても遙かに低い。先進国の多くは700円から1200円であり、400円という国はない」としている。

 また、「タバコは各国に合わせ、一箱1000円とすべきと考える。私たちはすでに2009年にこの主張を行っている(朝日新聞広告)」と主張している。同学会が2009年に行った広告では、「タバコは体に良くない! それは誰もが知っている」、「簡単に止められない! それは本人が一番知っている」、「タバコが1000円になれば、9割以上がタバコを止めるという報告もあります」と、禁煙を訴えている。

 また同学会では、タバコの値上げは税だけで行うべきであり、税収増となる分は超過医療費の補給、葉タバコ農家の転作、小売業者の転業への助成金とするとしている。なお、2008年に京都大学大学院経済学研究科の依田高典教授による「たばこ1000円の経済学」試算によると、タバコが一箱500円になると「禁煙しようと思う人」は喫煙者の40%に、一箱1000円になると97%の人が禁煙しようと思うとしている。

 同要請文は↓
 http://www.nosmoke55.jp/action/1109tobacco1000yen.html

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