2011年06月15日-1
税理士の英訳は「Certified Public Tax Accountant」

 日本税理士会連合会(池田隼啓会長)の国際委員会(友利博明委員長)が検討していた「税理士」の英語訳について、同委員会は、(1)「税理士」の英語訳は、現行の「Certified Public Tax Accountant」とする、(2)使用場面により、「税理士」のローマ字表記「ZEIRISHI」を使用することとし、その場合、必要に応じて英語訳「Certified Public Tax Accountant」を併記することとする、旨、日税連に具申した。

 「税理士」の英語訳は、1948年の英訳公認会計士法において税代理士を「Tax Consultant」と表記されたのが初訳と考えられ、その後、1949年のシャウプ勧告で「Zeimudairishi or Tax Practitioner」、1951年に税理士法大蔵省訳で税理士を「Tax Agent」、次いで1961年に大蔵省編集の文書に「Licensed Tax Accountant」と表記され、税理士制度の発展に伴い、税務の専門家の職業名称が「Tax Accountant」と定訳されるまで数回の見直しがあった。

 これらの経緯を踏まえ、同委員会では、(1)国家資格であることを示す語句の選択、(2)「Public」を使用することの適否、(3)「Accountant」を使用することの適否、等を検討。例えば「Public」には、「政府の」という意味合いで解され誤解を招くとの指摘があったが、「社会の」、「公共の」という意味があり、むしろ税理士業務の社会公共性を強調する形容詞であるとの見解から、英訳に含めるべきとした。

 この結果、現行の英語訳「Certified Public Tax Accountant」が、1970年に日税連で機関決定して以来一貫して使用し続けており、国内外である程度普及していること、税理士制度が日本社会に定着し発展するとともに、税理士は税理士法第2条に規定された税理士業務だけでなく、会計参与、地方自治体の外部監査人、登録政治資金監査人としての活動など、その独自性も広まっていることから、適宜「ZEIRISHI」を併記するとの結論を得た。

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