2011年03月03日-2
09年分申告所得税の納税者数は4.6%減の718万人

 国税庁が発表した「税務統計から見た申告所得税の実態調査」結果によると、2009年分の申告所得税の納税者数は前年比4.6%減の718万人と、4年連続で減少した。また、申告所得金額は同10.6%減の35兆3865億円と3年連続の減少、申告納税額は同12.8%減の4兆5395億円と2年連続の減少だった。納税者数を所得者区分別にみると、給与所得者が全体の33.4%、雑所得者が28.1%、事業所得者が20.5%などとなっている。

 納税者数の所得階級別の構成比をみると、所得金額200万円以下の者が全体の38.4%、500万円を超える者が24.2%となっている。構成割合の推移をみると、所得金額200万円以下の階級は、1999年分の25.2%から、2004年分は30.6%、2009年分は38.4%と増加傾向にある一方、所得金額500万円を超える階級は、1999年分の30.8%から、2004年分は28.0%、2009年分は24.2%と減少傾向にある。

 2009年分の税額4兆5395億円は、前年に比べ12.8%減少し、10年前(1999年分)に比べると4.5%減少している。税額の内訳をみると、源泉徴収税額は2兆2670億円、申告納税額は2兆2725億円で、それぞれ前年に比べ11.4%、14.2%の減少。また、所得階級別にみると、所得金額200万円以下の者の税額は750億円で全体の1.7%、500万円を超える者の税額は4兆1935億円で92.4%をそれぞれ占めている。

 2009年分における納税者1人あたりの平均所得金額は493万円(事業所得者389万円、給与所得者672万円など)で、前年と比べると6.3%減少し、10年前と比べると11.2%減少。1人あたりの平均税額は63万円で、前年と比べると8.6%減少し、10年前と比べると1.6%減少している。2009年分の所得税の負担割合は12.8%で、所得100万円以下の階級は1.4%、1億円を超える階級は26.4%となっている。

 同実態調査結果の概要は↓
 http://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/shinkokuhyohon2009/gaiyo.pdf

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