2011年02月10日-3
2010年中に関税法違反事件で243件を告発~財務省

 財務省はこのほど、2010年の全国の税関における関税法違反事件の取締り状況を発表した。それによると、告発処分件数は2010年中に243件(前年比30%減)で、内訳は禁制品輸出入事犯225件、関税ほ脱事犯4件、無許可輸出入事犯8件、虚偽申告事犯6件だった。一方、通告処分件数は474件(同11%減)で、禁制輸出入事犯281件、関税ほ脱事犯57件、無許可輸出入事犯116件、虚偽申告事犯13件、その他秩序犯半7件だった。

 不正薬物のうち、覚せい剤の摘発件数は152件(前年比7%減)と、前年の164件には及ばないものの、比較可能なデータのある1966年以降では過去2番目の高水準だった。押収量は約322キログラム(同3%減)とやや減少したものの、高水準にある。密輸入形態別では、航空機旅客による密輸入事犯の摘発件数(119件)及び押収量(約235キログラム)がともに過去最高を記録した。

 北朝鮮関係事犯では、2010年7月、門司税関が、化粧品等約7500点を、最終仕向地が北朝鮮であるにもかかわらず、中国が最終仕向地であると虚偽の輸出申告をし、不正に輸出した法人等を関税法違反で告発。また、同年7月及び9月、神戸税関が中古ピアノ3台、食料品等約5000点を、最終仕向地が北朝鮮であるにもかかわらず、中国が最終仕向地であると虚偽の輸出申告をし、不正に輸出した法人等を関税法違反で告発した例があった。

 また、知的財産侵害物品の密輸入事件として、2010年10月、名古屋税関が、中国から商標権を侵害するゲーム周辺機器約200点を密輸入した法人等や、同年6月、東京税関が中国から商標権を侵害する財布等約280点を密輸入しようとした日本人女性を関税法違反で告発。関税及び消費税等ほ脱事犯では、同年1月、横浜税関が中国からこんにゃく粉を輸入する際、品名・数量を偽り、関税等4700万円を免れようとした法人等も告発している。

 同取締り状況の詳細は↓
 http://www.mof.go.jp/jouhou/kanzei/ka230203a.htm

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