2010年11月17日-2
10年公認会計士合格者数は前年比8.4%減の2041人

 金融庁の公認会計士・監査審査会が11月15日に発表した2010年公認会計士試験結果によると、合格者は前年に比べ8.4%(188人)減少の2041人となった。試験は2006年に新制度に移行して5年目となるが、旧制度の合格者等(旧第2次試験合格者等の短答式試験みなし合格者)は前年比62.3%減の118人、新制度の合格者(短答式試験の受験者等)は同0.4%増の1923人だった。

 願書の提出者は前年を20.7%上回る2万5648人と過去最多となったが、合格者数の1割近い落込みにより、合格率は8.0%と前年より2.5ポイント減少し、新制度移行後最低を記録した。短答式試験合格者数は前年比4.7%増の2396人(前年・前々年の短答式試験合格による短答式試験免除者を加えると4877人)で、同10.7%減の5512人が論文式試験に受験、2041人が最終的に合格している。

 金融庁は2006年から、会計士の裾野を広げるため新試験制度を導入し、1度の試験ですべての科目に合格しなくても、合格した科目については翌年から2年間、受験を免除する仕組みとした。その結果、合格者数も3000人を突破したが、一方で就職できない合格者が増え問題視されていた。ここ数年の結果は、「対応に苦慮している公認会計士協会からの要請に応えた面もある」との指摘があり、今後も同様の傾向がみられそうだ。

 今回の合格者の最高年齢は61歳、最低年齢は16歳と過去最年少、平均年齢は26.3歳。女性は全体の17.7%にあたる362人。合格者の学歴は、69.1%(1410人)が「大学卒業(短大含む)」以上。また、合格者の職業は、「会計士補」(111人)以外では、「学生」・「専修学校・各種学校受講者」が71.1%(1450人)を占め、次いで「無職」が15.2%(311人)、「会社員」が3.8%(77人)、「会計事務所員」が3.4%(70人)だった。

 試験結果の詳細は↓
 http://www.fsa.go.jp/cpaaob/kouninkaikeishi-shiken/ronbungoukaku_22.html

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