2010年09月06日-2
環境省、「地球温暖化対策のための税」の創設を提唱

 環境省は、2011年度税制改正要望のなかで、「地球温暖化対策(低炭素化促進)のための税制全体のグリーン化」として、「地球温暖化対策のための税」の創設を提唱している。2010年度税制改正大綱において、「2011年度実施に向けた成案を得るべく、さらに検討を進める」こととされ、所得税法等の一部を改正する法律附則にも規定されていた。「地球温暖化対策のための税」の骨子は以下のとおり。

 ガソリン、軽油、重油、灯油、航空機燃料、天然ガス、LPG,石炭等全ての化石燃料を対象に、幅広く負担を求める。税率は、CO2排出抑制効果や、国の地球温暖化対策に必要な所要財源、各化石燃料の担税力、国際的な税負担のバランスを勘案しつつ設定する。現行の石油石炭税で免税となっている製品原料としての化石燃料(ナフサ)、鉄鋼製造用の石炭・コークス、セメントの製造に使用する石炭、農林漁業用のA重油は免税とする。
 
  使途については、エネルギー起源CO2の排出抑制対策に全額充てることとし、その具体的仕組みについては、現行エネルギー対策特別会計を活用しつつ、経済産業相と環境相が管理する。その名称等については、歳出の具体的内容、地球温暖化対策の中での位置づけを勘案の上、2010年年末までに検討することとしている。実施時期は、2011年度からを想定している。

 環境省ではこのほか、住宅省エネリフォームに係る投資型減税(延長)、低公害車用燃料供給設備に係る課税標準の特例措置(延長)、グリーン投資減税(仮称)(延長)、環境未来都市整備促進法(仮称)に基づく特例措置(新規)、排出ガス規制新基準に適合した特定特殊自動車に係る課税標準の特例(新規)、生物の多様性の保全を目的として民間の団体が行う土地の取得又は所有に係る税制上の特例措置(新規)などを要望している。

 環境省の税制改正要望の概要は↓
 http://www.env.go.jp/guide/budget/h23/h23juten-1.pdf

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