2010年08月23日-1
高評価が増えたe-Taxの「事前手続き」の感想

 国税庁がこのほど発表した「国税電子申告・納税システム(e-Tax)の利用に関するアンケート調査」結果(有効回答数3万6631人)によると、e-Tax利用者の事前手続きについての感想について、「(とても)利用しやすい」との回答割合は、「電子証明書及びICカードリーダライタの取得・設定」(60%)などすべての項目で6割前後を占め、4割に満たなかった昨年調査と比べると、高評価を持つ納税者が増えている。

 そのほかの事前手続きの項目は、「(とても)利用しやすい」との回答割合が、「開始届出書の送信・利用者識別番号の取得」が60%、「e-Taxソフト(事前準備・セットアップ)のダウンロード・インストール」が64%、「電子証明書の初期登録」が55%となった。また、同様に各機能の利用しやすさについても、「ヘルプ機能」(40%)以外は、「申告書等の作成・送信」(57%)など6割近い高評価を得ている。

 普及拡大に向けた主な取組みに関して、電子証明書等特別控除(いわゆる5000円控除)の適用期間が2010年分確定申告まで延長されたことについては、「とても良い」が50%、「やや良い」が21%と計7割が評価。医療費の領収書や源泉徴収票等の第三者作成書類については、その内容を入力して送信することによって、提出または提示を省略できることについても、「とても良い」が63%、「やや良い」が18%と計8割が高評価だった。

 e-Taxを利用しようと思った理由(複数回答)については、「税務署または金融機関に行く必要がない」(1038件)、「税務署の閉庁時間でも申告書等の提出(送信)ができる」(893件)、「パソコン(インターネット)を有効活用したい」(714件)、「書面での手続きに比べ負担(感)が軽減される」(644件)、「国税庁HPの確定申告書等作成コーナーが便利であり、さらに直接送信できるため」(502件)などが上位に挙げられた。

 なお、納税者からe-Taxに関して「電子証明書の取得や更新が手間。もっと簡単に利用できるようにして欲しい」との改善要望に対し、国税庁は「e-Taxでは、納税者の権利・義務に係わる重要なデータを扱うことから、情報セキュリティの確保には万全を期しており、原則として納税者本人の電子署名を求めている。今後もセキュリティを確保しつつ、利用者利便の向上が図られるような利用方法の改善を検討する」と回答している。

 同アンケート調査結果の詳細は↓
 http://www.e-tax.nta.go.jp/topics/topicse21.pdf

ウィンドウを閉じる