2010年03月25日-1
禁煙・節煙志向者の6割超がたばこ値上げで禁煙宣言

 健康志向により喫煙場所が年々狭くなってきている。公共施設だけでなく一般事務所や飲食店まで禁煙を励行する動きが広がっている。愛煙家にとっては、ますます肩身の狭い思いが強まるが、さらに追い打ちをかけるのが2010年度税制改正に盛り込まれているたばこ税の増税だ。法案が成立すれば、今年10月から1本当たり3.5円の増税となり、その結果、平均で1箱あたり100円の値上げとなる予定だ。

 こうした状況を背景に、喫煙補助剤を販売するジョンソン・エンド・ジョンソンが、禁煙・節煙を考えている全国20~59歳の喫煙者を対象に実施した「たばこ税に関する緊急調査」結果(有効回答数312人)によると、禁煙・節煙を考えている喫煙者の6割超が、たばこ税増税を機に禁煙すると回答したことが分かった。今年10月からたばこ税が増税予定であることは8割強(81.1%)の人が「知っていた」と回答している。

 また、たばこ税増税については、「納得ができない」の54.8%に対して「やむを得ないと思う」が45.2%と、意外に肯定的な人が多い。一方、増税と禁煙・節煙意向との関係については、増税を機に「完全にやめたいと思う」が21.5%、「本数を徐々に減らし、やめたいと思う」が40.7%、「本数は減らしたいが、やめたいとは思わない」が20.2%、「やめたい、減らしたいと思っているが、増税とは関係ない」が17.6%となった。

 実に62.2%の人が増税を機に禁煙すると回答している。同社の2009年2月の調査によると、日本全国には将来、禁煙・節煙を考えている喫煙者は、約1800万人いると推定される。今回の調査結果から推計すると、禁煙・節煙を志向する喫煙者の62.2%に相当する約1100万人もの喫煙者が、この機会に喫煙にチャレンジすると推測できる。この数字だけをみると、増税しても税収は、減収よくて横ばいといったところかもしれない。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.jnj.co.jp/group/press/2010/0315/index.html

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