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回答上場企業の半数に「過去3年間で不正事例あり」

経営関連情報 - 2018年10月12日

 デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリーと有限責任監査法人トーマツが全上場企業を対象に実施した「企業の不正リスク調査」結果(有効回答数303社)によると、著名企業の不正が自社の経営にも影響と約4割が、不正発覚時のリスクを約7割が認識し、また、法務・コンプライアンス部門や内部監査部門、経営者が不正リスク対策を主管し、情報交換や具体的案件ベースで相談を実施していることが分かった。

 「過去3年間で不正事例あり」は46.5%と約半数で、発生件数は、「2〜5件」が21.1%、「6件以上」が10.2%。「大規模企業(従業員数1000人以上)」(66.7%)、「東証1部上場企業」(55.5%)、「製造業」(55.9%)と「流通業」(55.1%)では55〜60%台と高い。不正事例は、「親会社」での発生が46.8%を占めるが、「国内関係会社」も36.2%と少なくはなく、「海外関係会社」は15.6%で発生している。

 発生した不正事例のタイプ(複数回答)は、1位が「横領」で66.7%、(53.2%が損害最大)。2位は「会計不正」で31.2%(17.0%が損害最大)。3位の「情報漏洩」は23.4%で、4位の「データ偽装」は17.0%で発生している。5〜8位の発生率は1割未満にとどまり、「カルテル・談合」(9.2%)、「贈収賄」(5.7%)、「利益相反」(3.5%)、「インサイダー取引」(2.8%)という順となっている。

 不正による損失規模は、「会社資産の横領/汚職等による資産流出額」、「不適切な会計処理の実行金額」、「不正発覚に伴う追加費用・損害」という3つの観点全てで、1000万円未満がそれぞれ51.1%、41.8%、47.5%と大半を占める。平均では、「不適切な会計処理」が3.81億円と高額で、「会社資産の横領/汚職等による資産流出額」は1.18億円、「不正発覚に伴う追加費用・損害」は3.31億円となっている。

 また、不正事実を公表した企業は41.8%で、その中では「発覚直後又は一部が明らかになった時点」での公表が23.4%で最も多く、多くの不正事実は重要性を理由に公表されない。また、不正に伴って実施した是正措置・再発防止策は、「懲戒処分」(53.1%)のほか、「業務・ルールの変更・周知」(50.8%)、「事業・取引のモニタリング強化」(40.9%)、「発生した不正を事例とした研修の実施」(38.3%)など、予防・発見措置が多い。

 同調査結果は↓
https://www2.deloitte.com/content/dam/Deloitte/jp/Documents/risk/frs/jp-frs-jp-fraud-survey-2018-2020.pdf



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