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アパレル関連企業、「小売」で利益率大幅悪化

経営関連情報 - 2017年11月08日

 近年不振にあえぐアパレル業界。2017年度上半期(2017年4月〜9月)のアパレル関連企業の倒産件数は、前年同期比0.7%増の148件となり、ほぼ横ばいで推移している。帝国データバンクがこのほど発表した「アパレル関連企業の経営実態調査」結果によると、アパレル関連企業1万7492社の売上高伸び率の平均は前年度比1.42%減となった。2期連続のマイナスで、マイナス幅は拡大している。

 業態別にみると、「卸」でマイナスに転落(前年度比1.02%減)、「小売」は前年度比1.61%減となり3期連続でマイナス。「小売」においては、ユニクロやしまむらを始めとしたファストファッション、アダストリアやストライプインターナショナルなど一部大手小売などで売上が増加したものの、折からの消費不振やファストファッションなどとの競合激化の影響で減収を余儀なくされる企業も多く、全体としてはマイナスとなった。

 2016年度の売上高伸び率の平均は9地域すべてでマイナスとなった。プラスの地域は2014年度が3地域(「関東」、「近畿」、「四国」)、2015年度が2地域(「関東」、「四国」)、2016年度が0と年々減少傾向にある。マイナス幅が最も大きかったのは「四国」で前年度比2.88%減、以下、「北陸」(同2.84%減)、「北海道」(同2.35%減)となった。社数の最も多い「関東」は同0.10%減とほぼ横ばいながらマイナスに転落した。

 2016年度の売上高50億円以上の247社を対象とした当期純損益の状況は、黒字企業が77.7%に対して、赤字企業は22.3%となった。業態別にみると、「小売」で赤字企業の割合が2割台(2016年度27.9%)で推移しており、「卸」(同17.6%)に比べて高くなっている。「小売」主要企業の損益状況をみると、上期は2015年末ごろまで続いた円安の影響が残り、引き続き仕入れ価格の高騰により収益が悪化したケースがみられた。

 2016年度の売上高経常利益率の平均は1.24%で、前年度比で0.30ポイント悪化。特に「小売」では0.64%と大幅に悪化した。また、2016年度の売上高経常利益率の平均を売上高規模別にみると、規模が小さいほど低く、「10億円未満」ではマイナスになった。特に「小売」の「10 億円未満」ではマイナス1.24% と厳しさが目立つ。減収で損益分岐点を下回ったケースや、在庫処分のセールの増加で利益率が悪化したケースがみられた。

 同調査結果は↓
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p171009.pdf



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