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約4割の中小企業が後継者未決定で後継者難に直面

経営関連情報 - 2017年10月06日

 2017年は団塊世代の経営者層が70歳に達し始めるなど、多くの中小企業が事業承継のタイミングを迎えている。そこで、静岡経済研究所では、静岡県内中小企業の経営者にアンケートを実施し、事業承継の課題や今後の対応方針を探った結果、小規模企業を中心に全体の約4割で後継者が決まっておらず、そのうちの6割強が「適当な後継者が見つからない」などの理由で後継者難に直面している実態が明らかになった。

 調査結果(有効回答数669社)によると、後継者決定済の企業は全体の61.0%で、後継者が決まっていない企業は39.0%と約4割にのぼった。後継者を決定する際には「親族」であることが重視されており、実際に7割以上(72.6%)で「親族」が後継者として選ばれている。後継者の選定においては、8割以上(86.6%)が身内だけで後継者を決定しており、外部機関が有効に活用されていない現状が浮かび上がった。

 後継者が決まっていない企業のその理由(複数回答)については、「適当な後継者が見つからない」(32.3%)との回答が最多で、規模が小さい企業ほど後継者不足に悩んでいる。一方、「まだ決める必要がない」(31.1%)、「複数の候補者がいて絞り込めていない」(11.8%)、「候補はいるがまだ若い」(12.6%)、「候補はいるが本人が承諾していない」(9.8%)など、後継者が決まっていない企業の6割強が後継者難に直面している。

 後継者候補に承諾が得られていない理由(複数回答)は、「経営者として自信がない」(48.0%)や「財務面に不安がある」(36.0%)が上位に挙げられた。また、「適当な後継者が見つからない」とする企業を業種別にみると、製造業(30.6%)よりも非製造業(35.1%)で多く、また、規模別にみると、従業員「30人以下」が38.1%、「31人〜100人」が28.9%、「101人以上」は17.9%と、規模の小さい企業ほど後継者探しに苦心している。

 現状で後継者候補がいない企業の今後後継者が見つからなかった場合の判断は、現時点では「分からない」(69.7%)とする回答が多数を占めたが、一方で、3割の企業経営者が現時点で「廃業する見込み」(11.2%)、「事業を売却する」(19.1%)ことを考えるなど、後継者がいないことを理由に事業を断念せざるを得ないとすでに判断している経営者もいる。これらは、業種では製造業、規模別では規模の小さい企業に多い。

 同調査結果の詳細は↓
http://www.seri.or.jp/news/news_20170929_1.pdf



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