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メンタルヘルス不調者を生む要因と対策に不整合性

経営関連情報 - 2017年04月21日

 近年、わが国においては、仕事による強いストレスを主因とするメンタルヘルス不調者が増加傾向にあり、労働者のメンタルヘルスへの関心はますます高まっている。日本経営協会がこのほど発表した「組織のストレスマネジメント実態調査」では、メンタルヘルス不調者を生む要因とその対策には不整合性があることが明らかになった。対策1位の「残業時間の削減」(69.4%)は、要因では6位(23.9%)だった。

 調査結果(有効回答数552社)によると、5年前と比較したときのメンタルヘルス不調による長期休業者数は「増加」が26.0%、「減少」が9.3%、そしてメンタルヘルス不調による退職者は「増加」が17.8%、「減少」が7.3%だった。5年前と比較して職場のメンタルヘルスは悪化している。また、ワーク・ライフ・バランスの悪化と人員の多様化は従業員のメンタルヘルスに悪影響を与えていることも分かった。

 同調査実施時点(2016年12月下旬〜2017年1月中旬)でストレスチェック受検が終了している事業所は7割弱。従業員数50人以上の事業所の100%がストレスチェック制度を実施・予定しているが、従業員50人未満の事業所では約20%にとどまった。ストレスチェック制度を実施する動機・理由(複数回答)の1位は「義務化を良い機会と捉えて」(54.0%)、2位は「福利厚生の一環」(37.4%)、3位は「メンタル不調者の増加」(22.6%)だった。

 メンタルヘルス不調者が生まれる主な要因(複数回答可)については、1位は「職場の人間関係」(64.3%)、2位は「本人の性格」(43.7%)、3位は「上司との相性」(40.0%)と、パーソナルな問題とコミュニケーションの問題が上位となった。なお、「長時間労働」(23.9%)は6位と、要因としての注目度は相対的に低い。ただし、メンタルヘルス不調者を生まないために実施している取組みでは、「超過勤務(残業)時間の削減」が1位となった。

 メンタルヘルス不調者を生まないために実施している取組み(複数回答)では、「超過勤務(残業)時間の削減」(69.4%)が1位で、2位以下の項目と大きく差がある。なお、2位には「従業員のハラスメントに対する知識と意識の向上」(44.2%)、3位には「ハラスメント防止・対策の強化」(35.5%)が続いており、労働安全衛生法の安全配慮義務等のコンプライアンスを意識した取組みが上位にきている。

 同調査結果は↓
http://www.noma.or.jp/nnr/tabid/426/Default.aspx



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