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熊本地震後の景況感、「熊本県」が全国2位の高水準

経営関連情報 - 2017年04月17日

 帝国データバンクが発表した「熊本地震後の景況感の変化と倒産動向調査」結果によると、熊本地震後における被災地の景況感は、震災直後に景気DIが大きく悪化した後、急速に改善した。被災地域の「熊本県」と「大分県」の景気DIをみると、特に「熊本県」の景況感の変動は大きく、震災後に落ち込んだ2016年5月から2017年3月には20ポイント近く増加。「大分県」も震災後の落ち込みから10 ポイント以上増加した。

 全国的に緩やかな景気回復が続くなかで、被災地域の景況感は全国的にみても直近では上位となっている。震災後、さまざまな支援策が打ち出され、震災からの復旧・復興が進むにつれて、被災地域の景況感も改善し、「熊本県」は震災3ヵ月後の2016年7月には全国で第3位、6ヵ月後の10月には第2位へと上昇した。また、「大分県」も景況感の高まりとともに2017年1月には全国第5位まで上昇した。

 熊本地震後の各種DIについて推移をみると、「熊本県」と「大分県」の1ヵ月後(2016年5月)の「売り上げDI」、「生産・出荷量DI」、「設備稼働率DI」は、いずれも大きく悪化。その後は急速に上昇し、震災8ヵ月後となる2016年12月には「売り上げDI」、「生産・出荷量DI」、「設備稼働率DI」いずれも震災当月より2割前後上昇している。その原動力には金融機関による積極的な支援があったとみられる。

 事業会社からみた金融機関の融資姿勢の積極度合いを表す「金融機関の融資姿勢DI」をみると、震災後の被災地域における事業を継続するための積極的な金融支援が企業活動を支えていた様子がうかがえる。企業からは、当初は「設備投資案件はあるが、決裁が延期になっている」(機械器具設置工事、熊本県)や「熊本地震の影響で契約停止や運営停止が多発しており、売り上げが大きく減少」(労働者派遣、熊本県)などの声が挙がっていた。

 熊本地震を要因とする倒産は2017年3月までに12件判明した。地域別では、「熊本県」が7件、鹿児島県や長崎県など「その他の地域」が5件となり、「熊本県」が全体の58.3%を占めた。熊本地震関連で初の倒産となったのは、競売物件の売買や賃貸を手掛けていたヤマイで、競売物件を自ら取得する資金を個人や民間企業などから調達していたが、熊本地震を受けて借入金の返済要請があり、資金繰りに窮し、民事再生法の適用を申請した。

 同調査結果は↓
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p170403.pdf



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