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旅行業者倒産、てるみくらぶ倒産で負債総額大幅増加

経営関連情報 - 2017年04月14日

 帝国データバンクが発表した「旅行業者の倒産動向と経営実態調査」結果によると、2016年度の倒産件数は29件となった。2013年度の40件以降、2年連続で前年度を下回っていたが、3年ぶりに増加に転じた。また、過去10年の倒産件数をみると、リーマン・ショック後の2009年度(52件)、東日本大震災の影響があった2011年度(50件)、円安により海外旅行者数が減少したほか尖閣諸島問題が過熱した2013年度(40件)に多く発生した。

 負債総額をみると、2016年度は(株)てるみくらぶ(2017年3月破産、負債約151億1300万円)、同社関係会社の(株)自由自在(2017年3月破産、負債約34億6400万円)が倒産したことで、比較可能な2000年以降で最大の203億9300万円(前年度比403.0%増)となった。負債規模別でみると、2016年度の倒産は、(株)てるみくらぶ関連2社を除き、他はすべて負債額5億円未満だった。

 旅行業者は集客用のシステム導入以外には特段大きな設備投資が必要でないという業種柄、大型倒産は発生しづらい傾向がある。しかし近年は、若干ながら負債規模の大型化が進み、負債10億円以上の倒産は、2013年度にはゼロだったが、14年度は1件、15年度・16年度は2件発生。これに伴い、倒産企業における1社当たりの平均負債額は増加傾向で推移。2013年度は1社平均約8210万円だったが、以降は3年連続で前年度を上回っている。

 収入高総額の推移をみると、業績比較可能な6021社における、2016年決算(2016年1月期〜2016年12月期)の収入高総額は3兆7377億円だった。2014年決算(収入高総額3兆7985億円)から2年連続で増加していたが、2016年は前年比で2.0%減少した。倒産が増加した時期と、収入高総額が悪化したタイミングが重なっている数値変化をみると、事業環境の変化によっては、引き続き倒産件数が増加基調で推移する可能性がある。

 海外旅行の企画販売など手がけていた(株)てるみくらぶ(東京都渋谷区)は、3月27日に東京地裁へ自己破産を申請し、旅行者が出発を断念せざるを得ない事態に陥ったが、帝国データバンクは、「(株)てるみくらぶ(2017年3月破産)のように、旅行業者の倒産は大きな消費者被害につながりかねないため、業界として弁済制度など一般消費者向け救済策の拡充が求められる」とコメントしている。

 同調査結果は↓
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p170402.pdf



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