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2016年度の「コンプライアンス違反」倒産は178件

経営関連情報 - 2017年04月10日

 東京商工リサーチが発表した「コンプライアンス違反倒産の動向調査」結果によると、2016年度に「コンプライアンス違反」が一因となった倒産は178件(前年度比6.8%減)発生し、2年連続で前年度を下回ったことが分かった。同調査の「コンプライアンス違反」倒産は、建設業法、医師法などの業法違反や特定商取引法などの法令違反、粉飾決算、脱税、詐欺・横領、不正受給などを対象に、2016年度の倒産企業から抽出したもの。

 近年は、コンプライアンス意識の浸透と同時に、緩やかな景気回復と金融機関が中小企業のリスケ要請に柔軟に応じるなどの政策効果もあって企業倒産を抑制しており、「コンプライアンス違反」企業の経営破綻が表面化するケースが少なくなっているとみられる。しかし、中小企業は大手に比べ業績回復のピッチが鈍く、今後の景気動向によっては「コンプライアンス」違反が露呈して経営破綻するケースが増える可能性も残している。

 2016年度の違反内容別では、明らかな業法・法令違反などを含む「その他」が79件(前年度比12.8%増)で最多、次いで、脱税や滞納などの「税金関連」が64件(同25.4%増)で、この2要因だけが増加し全体の8割を占めた。一方、補助金や介護・診療報酬などの「不正受給」が11件(同21.4%減)、不正な会計処理や虚偽の決算書作成などの「粉飾」が10件(同64.2%減)、賃金未払いなどの「雇用関連」が前年度同数の9件だった。

 コンプライアンス違反で倒産した178件の負債総額は、1145億7000万円(前年度比59.2%減)と大幅に減少した。前年度は年金資産消失事件を引き起こした(株)MARU(旧・AIJ投資顧問)(負債1313億円)の大型倒産で負債総額が膨らんだのに対して、2016年度は負債5千万円未満が36件(構成比20.2%)と小規模倒産が2割を占め、さらに負債10億円以上の大型倒産は26件(前年度比18.7%減)と減少したことが影響した。

 産業別では、「サービス業他」が63件(構成比35.3%)で最多、次いで、「建設業」26件、「製造業」25件、「卸売業」20件、「小売業」18件、「運輸業」12件などが続いた。最も多かった「サービス業他」では、医療、老人福祉関連が12件、飲食業関連が10件、労働者派遣業が6件、ホテル・旅館が4件など。これらの中には、経営不振から介護報酬や診療の不正請求などに手を染めたケースや飲食業での食中毒事故などがみられた。

 同調査結果は↓
http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20170407_01.html



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