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固定資産の修理等のための支出費用の取扱いに注意!

税務関連情報 - 2017年11月01日

 社屋や店舗など固定資産の修理・改良等のために支出した費用の取扱いには注意を要する。修理というと、その費用が、一括損金算入できる修繕費となるのか、資産計上しなければならない資本的支出となるのかが問題となる。固定資産に手を加えたことによって、資産の価額を増加させたり、使用可能期間を延長させる場合は、資本的支出として、その資産の取得価額に加算して減価償却の対象としなければならない。

 修繕費になるかどうかの判定は修繕費、改良費等の名目によってではなく、その実質によって判定することとされている。例えば、(1)建物の避難階段の取付けなど、物理的に付け加えた部分の金額、(2)用途変更のための模様替えなど、改造や改装に直接要した金額、(3)機械の部分品を特に品質や性能の高いものに取り替えた場合で、その取替えの金額のうち通常の取替えの金額を超える部分の金額、は原則修繕費にはならず資本的支出となる。

 ただし、一の修理・改良などの金額が20万円に満たない場合、又はおおむね3年以内の周期で行われることが明らかな場合は、修繕費にできる。また、一の修理・改良などの費用のうちに、資本的支出か修繕費かが明らかでない金額がある場合には、その金額が60万円に満たない場合や、その金額が修理・改良等に係る前期末における取得価額のおおむね10%相当額以下である場合は、修繕費として損金経理できる(形式的区分基準)。

 さらに、資本的支出か修繕費かが明らかでない金額がある場合において、法人が継続してその支出した金額の30%相当額とその固定資産の前事業年度終了の時における取得価額の10%相当額とのいずれか少ない金額を修繕費とし、残額を資本的支出としているときは、その処理が認められる。いずれの場合も注意が必要なのは、金額の判定の単位が「一の修理・改良等」ということである。

 したがって、例えば修理代を20万円未満にするために、外壁工事や屋根の工事など、一般的には一つの単位と考えられる工事を、あえて2つの業者に分けて依頼したとしても、合計の工事代金が20万円を超えるケースであれば、20万円未満という少額基準による一括損金算入は認められない。なお、一の修理・改良等が2以上の事業年度にわたって行われるときは、各事業年度に要した金額ごとに20万円未満の判定をすることとされている。



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