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「地積規模の大きな宅地の評価」新設など評基通を改正

税務関連情報 - 2017年10月13日

 国税庁は、9月20日付で「財産評価基本通達の一部改正について」(法令解釈通達)及び9月29日付で「『相続税及び贈与税における取引相場のない株式等の評価明細書の様式及び記載方法等について』の一部改正について」(法令解釈通達)により、地積規模の大きな宅地の評価について定めるほか、取引相場のない株式等の評価等について所要の改正を行ったところだが、このほど、そのあらましを公表した。

 それによると、通達改正の趣旨は、広大地の評価について、現行の面積に比例的に減額する評価方法から、各土地の個性に応じて形状・面積に基づき評価する方法に見直すとともに、適用要件を明確化する旨を明記。これを踏まえ、「地積規模の大きな宅地の評価」を新設し、その適用要件は、地区区分や都市計画法の区域区分等を基にすることで「定量的(絶対的)」なものとし、明確化を図ったと説明。これに伴い「広大地の評価」を廃止した。

 「地積規模の大きな宅地の評価」では、新たに「規模格差補正率」を設け、「地積規模の大きな宅地」を戸建住宅用地として分割分譲する場合に発生する減価のうち、主に地積に依拠する(1)戸建住宅用地としての分割分譲に伴う潰れ地の負担による減価、(2)戸建住宅用地としての分割分譲に伴う工事・整備費用等の負担による減価、(3)開発分譲業者の事業収益・事業リスク等の負担による減価、を反映させることとした。

 上記のように、「地積規模の大きな宅地の評価」は、戸建住宅用地として分割分譲する場合に発生する減価を反映させることが趣旨であることから、戸建住宅用地としての分割分譲が法的に可能であり、かつ、戸建住宅用地として利用されるのが標準的である地域に所在する宅地が対象となる。したがって、三大都市圏では500平方メートル以上の地積の宅地、それ以外の地域では1000平方メートル以上の地積の宅地となる。

 ただし、(1)市街化調整区域、(2)都市計画法の用途地域が工業専用地域に指定されている地域、(3)指定容積率が400%(東京都の特別区内においては300%)以上の地域等に所在する宅地に該当するものを「地積規模の大きな宅地」から除外した。これらを除くこととしているのは、法的規制やその標準的な利用方法に照らすと「地積規模の大きな宅地の評価」の趣旨にそぐわないことが理由としている。

 広大地の見直しのほか、株式保有特定会社の株式の評価(評価通達189、189−3ほか) について、株式保有特定会社(保有する「株式及び出資」の価額が総資産価額の50%以上を占める非上場会社をいう) の判定基準に「新株予約権付社債」を加えることとした。これらの見直しについては、2018年1月1日以後に相続、遺贈又は贈与により取得した財産の評価から適用することとしている。なお、今回の改正では経過措置は設けられていない。

 「地積規模の大きな宅地の評価」については↓
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/hyoka/171005/pdf/01.pdf
「取引相場のない株式等の評価」については↓
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/hyoka/171005/pdf/02.pdf



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