2015年12月07日
公営住宅の収入申告に個人番号で所得情報把握

 公営住宅には入居の際に入居収入基準があるが、国土交通省は、入居者が行う公営住宅の収入申告の際に個人番号を収入申告書に記載することで、個人番号と所得情報との紐付けにより、所得金額を証明する書類等に代えることができるようにするという。収入申告の方法を規定した公営住宅法施行規則を改正する省令を12月下旬に公布し、来年1月1日から施行する予定だ。

 公営住宅の入居収入基準は、全国一律に定められており、一般の本来入居者の場合は収入月額15万8000円以下、高齢者や障害者等の裁量入居者の場合は21万4000円以下などとなっている。この基準を1円でも超えれば入居資格がないほか、基準を満たし入居した場合でも、引き続き3年以上入居している場合において基準を超える収入があるときは、公営住宅の明渡し義務が生じるとともに、段階的に家賃が上昇する。

 そもそも、県営住宅や市営住宅等の公営住宅は、国や地方公共団体の財政支出により、低所得の世帯に対して安い家賃を実現している。入居者には、上記の収入基準であることを証明するため、低所得を明らかにする必要があることから毎年、入居者及び同居者の年間所得等を記載した収入申告書の提出とともに、課税証明書等の所得金額を証明する書類等の提示が義務付けられている。

 収入申告書の所得金額算出では、扶養控除や寡婦(夫)控除、障害者控除等に該当する場合は控除額を所得から控除できるが、控除対象者に該当することを証明する書類が必要となる。2016年分からは、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書に本人の個人番号及び控除対象配偶者や控除対象扶養親族の個人番号も記載するようになる。個人番号の利用により、これらの個人情報を把握できることになる。

 公営住宅入居者で、収入月額31万3001円以上の世帯は高額所得者の対象となり、高額所得者に認定されれば、一定期間を定め、住宅の明渡し請求がされる。これまで、公営住宅の入居者の中には高額所得者になりながら居座っている人がいる、といった不満が多く聞かれたが、今後は収入申告に個人番号で所得情報を明確に把握することができるようになり、スムーズな公営住宅の明渡し請求等ができるようになるとみられている。

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