2015年09月28日
混乱は避けられるか、マイナンバー通知カード

 マイナンバー制度(社会保障・税番号制度)が施行される10月5日まであと1週間あまりとなった。最初に住民・納税者が向き合うのが、市区町村から住民票の住所所在地に簡易書留で送られてくる「通知カード」だ。12ケタの数字がふられた個人固有の番号がこの通知カードに示されており、今後、マイナンバー(個人番号)は、納税や市民サービスの受給などに欠かせないものとなる。

 ところが、この通知カードが全ての住民に混乱なく届くのか、懸念する声が高まっている。いま、想定されている最大のリスクは、返戻問題である。個人情報保護の観点から、本人又は家族が確かに受け取ったという証拠が必要なため、普通郵便は採用されなかった。そこで、不在の場合は再配達になるが、全ての人が受け取るまでには膨大な時間と労力がかかるとみられている。

 発信元は地方公共団体情報システム機構だが、全国全ての住民票のある個人に送付するため、発信には時間差があり、法施行後もなかなか届かない人が続出する事態も考えられる。やむを得ない事情があって住民票所在の市区町村に住んでいない人に対する取扱いも、国からようやく示されたばかり。また、マイナンバーとはいえ、自動車のように自分で番号を選べないため変更願いが出ることも想定されるが、これは認められない。

 こうしたことから、自治体ではすでに苦情対応の準備を始めたところも少なくない。マイナンバー専用のコールセンター設置も相次いでいる。そのほか、うっかり廃棄してしまった場合などの再発行、通知カードは受け取ったものの、個人番号カードの申請・交付が始まる来年1月1日までの間に転出・転入する人、出生・死亡に伴う新規付番・消除などの事務手続きの煩雑さに、すでに自治体は頭を抱えている。

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