2012年06月28日-4
3月決算の役員報酬1億円以上開示、44社・84人

 東京商工リサーチが25日に発表した「役員報酬1億円以上開示企業調査」結果によると、2012年3月期決算企業で、同日15時までに確認された役員報酬1億円以上を受け取った役員の個別開示を行ったのは44社、人数は84人だった。2012年3月期決算の有価証券報告書は順次提出されているが、3月期決算上場企業2508社のうち604社が提出しており、すでに44社が1億円以上の役員報酬を輩出している。

 役員報酬1億円以上を受け取った84人中、2012年3月期決算で、連続して開示された役員は63人、新たに開示された役員は21人だった。役員報酬1億円以上の開示は、「改正企業内容等の開示に関する内閣府令」に基づき、2010年3月期決算より報酬等の総額、報酬等の種類別(基本報酬・ストックオプション・賞与・退職慰労金等の区分)の総額を有価証券報告書に記載することが義務付けられた。

 2011年3月期は、3月11日に発生した東日本大震災の影響は軽微で、役員報酬の開示は173社・298人(2010年3月期は166社・289人)と、2010年3月期より社数・人数ともに増加した。2012年3月期は、前期の役員報酬最高額(9億8200万円)だった日産自動車のカルロス・ゴーン氏が10億円を超えるのではないかと言われており、個別開示の社数・人数とともに上場企業決算の役員報酬への反映が注目されている。

 6月25日15時現在の役員報酬最高額はセガサミーホールディングスの里見治氏で6億1700万円、エイベックス・グループ・ホールディングスの松浦勝人氏が3億7800万円、ミスミグループ本社の三枝匡氏が2億4600万円、伊藤忠商事の岡藤正広氏が2億4500万円、エイベックス・グループ・ホールディングスの千葉龍平氏が2億2700万円で続く。個別開示があった84人のうち、2011年3月期に比べ34人が役員報酬増額が増額だった。

 この件は↓
 http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/2012/1220180_2004.html

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