2012年06月21日-2
2012年度新入社員の「管理職志向」が過去最高に

 産業能率大学が3月28日から4月11日にかけて実施した「2012年度新入社員の会社生活調査」結果(有効回答数514人)によると、将来の進路を尋ねたところ、「管理職志向」(管理職として部下を動かし、部門の業績向上の指揮を執る)が48.1%で、前年と同率で過去最高だった。「専門職志向」(役職には就かず、担当業務のエキスパートとして成果を上げる)は41.7%で、依然として4割を超えているが、過去最低の割合だった。

 男女別にみると、男性新入社員は管理職志向が56.8%で、過去最高だった前年から0.1ポイント減少したものの高止まり。女性新入社員は、専門職志向が62.4%と依然6割を超えている一方、管理職志向が3割弱(28.7%)に達して過去最高だ。日本では諸外国に比べると女性の管理職登用が遅れているが、少しずつ増加してきている。女性新人社員にとっても、自身のキャリア見通しにおいて管理職を志向する人が増えてきているようだ。

 最終的に目標とする役職・地位については、例年同様に「地位には関心がない」が36.1%で最多だが、これを除くと「部長クラス」が22.9%で一番多く過去最高となり、「役員」(19.6%)、「社長」(14.3%)と続く。昨年と比べると、「社長」、「役員」ともに3.1ポイントずつ減少している一方、「部長」は3.8ポイント増加。「部長」は初めて2割を超えたが、トップに立つというより、現実をしっかり見据えたような新入社員の最終目標だ。

 定年退職に適した年齢を尋ねたところ、最も多いのは「65歳」で48.7%だった。「60歳」(31.9%)と「65歳」を合わせた“65歳以下”の割合は80.6%と過去最高に達し、一方で「定年なし(働きたければいつまでも)」は15.7%で過去最低だった。そのほか、「年功序列制度」を望むのは38.5%、「成果主義」を望むのは61.5%、また、終身雇用制度については、67.5%が「望む」と回答している。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.sanno.ac.jp/research/pdf/fresh2012.pdf

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