2012年06月11日-4
「部長・課長クラス」の平均月例賃金が過去最低

 日本生産性本部が今年1月から2月にかけて実施した「2011年度能力・仕事別賃金実態調査」結果(有効回答数671社)によると、能力(資格等級)基準の賃金相場は、「部長クラス」は平均54.8万円(前年55.9万円)、「課長クラス」は42.2万円(同42.3万円)で、ともに2003年の同調査開始以来最低となった。「一般職の最上位(係長・主任相当)クラス」は33.7万円(同33.7万円)、「大卒初任格付クラス」は20.6万円(同20.6万円)。

 大企業と小企業の月例賃金(平均)の格差をみると、部長クラスでは、1000人以上の大企業で平均68.5万円、100人未満の小企業で49.7万円と18.8万円の差、課長クラスでは、同51.8万円、38.0万円と13.8万円の差。一方、一般職層では、係長クラスで同40.3万円、30.8万円と9.5万円の差。大卒初任格付クラスでは、同21.9万円、20.1万円と1.8万円の差で、規模間格差が非常に小さく、社会的な相場が形成されていることがうかがえる。

 ホワイトカラーの職種別賃金をみると、営業・販売関連の職種では、「新規開拓などの営業職」31.6万円(前年32.2万円)、「ルートセールスなどの営業職」28.7万円(同30.1万円)のほか、「大規模店長」49.2万円(同51.1万円)、「中規模店長」45.6万円(同46.2万円)、「小規模店長」37.9万円(同39.7万円)、「セールスマネージャーのアシスタント」32.4万円(同33.3万円)で、全ての職種に関して所定内賃金が減少する傾向がみられた。

 システムエンジニア関連の職種では、「オペレーター」24.1万円(前年25.5万円)、「プログラマー」26.7万円(同26.4万円)、「アシスタントレベルのシステムエンジニア」27.1万円(同27.3万円)、「システムエンジニア」30.8万円(同32.2万円)、より専門性の高い「システムコンサルタント・システムアナリスト」では43.9万円(同47.4万円)で、低い賃金水準グループと高い賃金水準グループに二極化する傾向がみられる。

 事務・企画関連の職種では、「事務職」26.2万円(前年26.9万円)、「事務職アシスタント」22.6万円(同22.4万円)、「事務職リーダー」40.5万円(同42.3万円)。また、「経営企画職アシスタント」30.0万円(同30.4万円)、「経営企画職」35.4万円(同38.0万円)、「経営企画職リーダー」49.9万円(同51.1万円)。昨年度調査と比べると、「事務職アシスタント」を除く全ての職種に関して所定内賃金が減少している。

 同実態調査結果の概要は↓
 http://activity.jpc-net.jp/detail/lrw/activity001344/attached.pdf

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