2012年05月30日-2
仏壇の広告・表示にもルールを制定

 広告審査機構(JARO)は、国内外の広告に関し、消費者からの苦情や問い合わせをもとに、公平なスタンスで広告を審査し、問題のある場合は広告主へ広告の改善を促しているが、同機構のホームページでは、「最近の審査トピックス」として、様々な広告に関する審査事例を紹介している。最近では、4月12日付で公正取引委員会及び消費者庁から認定を受けた「仏壇の表示」に関する話題が目を引いた。

 仏壇は日本人の生活の中で、ある意味非常に大切なもの。消費者が真贋を判別しにくい伝統工芸技術による高価な商品が多く、消費者に誤認されない適正な表示が重要。しかし、高価な木材や天然木を使用しているとうたいながら、実は合板だったという材質を偽った表示や、「国産」と表示しながら実は外国産だったという原産国を偽った表示、または過度な値引き表示による不当な二重価格表示など、JAROへ苦情が寄せられるケースも。

 そこで、仏壇業界として消費者からの信頼を高め、業界の健全な発展を目指すために、仏壇公正取引協議会準備委員会が中心となって規約の制定に取り組み、「仏壇の表示に関する公正競争規約」を作成した。これが4月12日付けで公正取引委員会及び消費者庁の今回の認定となったわけだ。このお墨付きがあれば、仏壇も正真正銘の「本物」というわけである。

 同規約では、「金仏壇」、「唐木仏壇」などの用語の定義を定め、仏壇本体や店頭、カタログ、取扱説明書、保証書などの必要表示事項(木地主材料、表面仕上げなど)、また、優位性や最上級などを意味する特定用語の使用や他社製品との比較表示に関する規定、二重価格表示の制限と不当表示、おとり広告の禁止などを定めている。今後、仏壇公正取引協議会が発足し、HPで公開される予定。仏壇購入の際に参考にしてはいかがだろうか。

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