2012年05月17日-1
若年層のライフスタイルとビジネスを紹介~日本公庫

 日本政策金融公庫総合研究所は、「若年層のライフスタイルと消費動向の変化」と題したレポートを発表した。就職や結婚、出産に育児など、人生のさまざまなステージを迎えていく10 ~ 30歳代の若年層(総務省「2010年国勢調査」によると総人口の約35%を占める)の消費が近年どのように変化しているかを概観し、その変化をいち早くとらえて新しいビジネスを展開している中小企業の事例を紹介している。

 近年、利用が増えているのが、ソーシャルネットワークサービス(SNS)。代表的なものとしてフェースブックやミクシーが挙げられるが、若年層ほどSNSをよく利用しており、利用率は80%を超える。SNSは、見知らぬ人であっても、同じ趣味や嗜好を持つ人々と簡単につながりを持てる。もちろん、知人同士の交流を深められ、卒業や転職などで会う機会がなくなった友人とも連絡し続けられるといった利点もある。

 一方、「全国消費実態調査」で2009 年の年齢別自動車保有台数(1世帯当たり)を2004 年と比べてみると、29 歳以下で0.76 台から0.68 台に減少しており、減少幅は30~50歳代よりも大きくなっている。一方、同調査でレンタカー料金の支出額をみると、29歳以下は1世帯1ヵ月当たり144円、30~39歳は132円と、40~49歳の91円や50~ 59歳の125円を上回っており、若年層のレンタカー需要が強いことがうかがえる。

 若年層の消費は、ライフスタイルの変化とともにその内容が変わってきている。特徴的なのは、物質的なものに固執しない傾向、つまり、ハードからソフトへの移行が進んでいるということ。若年層の消費全体は減少しているものの、他方で興味のあることには支出を惜しまない傾向もみられ、多様に変化する若者のニーズを的確にとらえて新たなビジネスを展開する中小企業もたくさんある、として3社の事例を紹介している。

 この件の詳細は↓
 http://www.jfc.go.jp/common/pdf/topics_no45_1205.pdf

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