2012年05月14日-3
最多商号は「アシスト」、漢字のみの商号は減少傾向

 東京商工リサーチがこのほど発表した「全国261万社の商号調査」結果によると、商号で最も多かったのは「アシスト」の609社だった。多い商号のランキングでは、上位13社までをカタカナ商号が占め、一方で、漢字のみの商号は減少傾向にあることが分かった。同調査は、同社保有の企業データベースから261万社の商号データを抽出し、分析・集計したもので、調査時点は2012年4月現在。

 商号数の2位は「ライズ」の515社で、1位と2位は前回調査(2008年)と変わらない。以下、「アドバンス」478社、「トラスト」433社、「サンライズ」427社、「フロンティア」422社と続く。前回調査では上位ランキング10社のうち3社が漢字商号だったが、今回は上位13位までをカタカナ商号が占め、様変わりした。カタカナ商号以外では、14位「鈴木工務店」(291社)、15位「佐藤工務店」(288社)、17位「田中工務店」(283社)の順。

 最多商号となった「アシスト」609社を産業別にみると、「サービス業他」が196社(構成比31.7%)で全体の3割を占め、次に「建設業」が100社(同16.2%)、「小売業」が79社(同12.8%)、「不動産業」が61社(同9.8%)と続く。アシストは、英語で「力を貸す、手助けする、援助する」などを意味する「Assist」があり、総じて社会に貢献するという企業理念を象徴する形で商号に多く使用されているとみられる。

 商号の文字種類別構成比では、「漢字」だけの商号が44.1%で最も多かったが、前回より4.1ポイント低下した。これに対して「カタカナ」だけの商号が27.5%と前回より0.9ポイント上昇した。次に「漢字とカタカナ」の商号が16.4%(前回調査17.7%)と続く。漢字のみの商号は減少傾向がみられる一方で、カタカナのみの商号は着実に増加し、さらに英字だけの商号も3.6%(同1.7%)となり、経済のグローバル化を反映した。

 商号後部で業種や業態等を示す漢字表記では、「工業」が11万5072社で最も多く、次いで「建設」が7万3625社、「工務店」が4万2812社、「商事」が4万2593社、「商店」が4万1452社の順。また同じくカタカナ表記では、最多が「サービス」の3万8729社、次に「センター」が2万1492社、「テック」が1万9409社、「ジャパン」が1万6989社などと続いている。

 同商号調査結果の詳細は↓
 http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/2012/1219128_2004.html

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