2012年05月10日-3
「終身雇用」を支持する割合が約9割で過去最高に

 労働政策研究・研修機構が全国20歳以上の男女を対象に実施した「第6回勤労生活に関する調査」結果(有効回答数2264人)によると、「終身雇用」を支持する人の割合が過去最高の87.5%で、「組織との一体感」、「年功賃金」を支持する割合もそれぞれ88.1%、74.5%と過去最高の高水準になった。同調査を開始した1999年以降、いわゆる日本型雇用慣行を表す項目に対する支持割合が上昇している。

 また、望ましい職業キャリアを1つ選択する問では、「一企業キャリア」の割合が同調査開始以来、一貫して高く、緩やかな上昇傾向を示しており、今回調査では50.3%と過半数に達している。次いで「複数企業キャリア」が24.4%、「独立自営キャリア」が11.3%となっている。「独立自営キャリア」の割合は調査開始時の15.3%以来、下降傾向を示しており、今回調査では約1割となっている。

 仕事に関する満足度を待遇や能力発揮、責任権限などの項目それぞれについて聞いたところ、「自分の能力が十分に発揮できる」ことに満足している割合が69.3%と最も高く、次いで「責任を任されている範囲が広い」(63.7%)、「仕事に新しいチャレンジがある」(54.2%)、「努力に見合った待遇が得られる」(53.6%)の順。トップの「自分の能力が十分に発揮できる」については、2004年以降上昇傾向を示し、今回の調査では7割に迫っている。

 生活意識については、「脱地位試行」、「脱物質主義」を支持する割合がそれぞれ82.6%、78.8%と高水準を示しており、同調査開始以来ともに8割前後で推移。次いで支持割合が高かったのが「脱他人指向」(他人が自分と異なった考えや生活様式を持っていることが気にならない)で60.5%と、同6割前後のほぼ横ばいで推移。「現状維持志向」を支持する割合は54.0%で、同5割前後で推移している。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.jil.go.jp/press/documents/20120508.pdf

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