2012年05月02日-4
5年ぶりに「増加」超に転じた売上DI~日本公庫

 日本政策金融公庫は4月26日、4月の中小企業景況調査結果(3大都市圏の公庫取引先613社が回答)を公表した。売上DI は▲4.0 から3.1 へと「増加」超に転じた。「増加」超となるのは、2007 年4月以来5年ぶり。最終需要分野別にみると、設備投資関連、乗用車関連及び食生活関連の「増加」超幅が拡大し、衣生活関連では「増加」超へ転じたほか、建設関連の「減少」超幅が縮小した。一方、家電関連の「減少」超幅が拡大した。

 販売価格DI は1.1 ポイント低下した。非鉄金属製造業で「上昇」超が続いているものの、金属製品製造業などの「低下」超幅が拡大した(「上昇」-「低下」企業割合、2月▲3.3→3月▲6.8→4月▲7.9)。仕入価格DI は6.7 ポイント上昇した。食料品製造業などの「上昇」超幅が縮小したものの、化学工業や窯業・土石製品製造業などの「上昇」超幅が拡大した(「上昇」-「低下」企業割合、2月9.8→3月14.4→4月21.1)。

 利益額DIは▲1.6 から4.2 へと、13ヵ月ぶりの「増加」超となった。最終需要分野別にみると、乗用車関連の「増加」超幅が縮小した一方、設備投資関連及び衣生活関連が「増加」超に転じ、建設関連で「減少」超幅が縮小している(「増加」-「減少」企業割合、季節調整値、2月▲0.8→3月▲1.6→4月▲4.2)。利益水準(過去3ヵ月の実績)をみると、黒字企業割合は前月比4 ポイント上昇し、赤字企業割合は同5.8 ポイント減少した。

 製造業の残業時間DIは8.8 ポイント「短縮化」超幅が縮小した。木材・木製品製造業が「増やしている」超に転じたほか、電気機械器具製造業などの「短縮化」超幅が縮小した(「増やしている」-「短縮化」企業割合、季節調整値、2月▲16.9→3月▲21.6→4月▲12.8)。資金繰りDIは▲2.5 から3.0 へと、「余裕」超に転じた(「余裕」-「窮屈」企業割合、季節調整値、2月▲2.8→3月▲2.5→4月3.0)。

 同調査結果は↓
 http://www.jfc.go.jp/common/pdf/keikyo_1204.pdf

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