2012年04月16日-2
ネット利用、60歳代で5割超える~電通総研調査

 電通総研は、東京大学大学院情報学環の橋元良明教授と産学共同研究組織「DENTSUデジタルシニア・ラボ」を立ち上げ、シニア層のインターネット利用に関する研究を行ってきた。同ラボでは、本年は初の「シニア全国調査」を実施。また、昨年4月から電通総研・東京大学橋元教授・NPO法人PCTOOL(ピーシーツール)を運営主体として1年間実施された「フィールド実験調査」も、本年3月末に完了。最新調査結果は以下の通り。

 シニア全国調査(有効回答数600人)によると、ネット利用率(使用する機器の種類にかかわらず、何らかの形でインターネットを利用している人の割合)は60 代で57.0%という結果になり、既に半数以上が利用していることが分かった。これを、2000 年、2005 年、2010 年と5年おきに実施してきた「日本人の情報行動全国調査」のデータと比べると、ネット利用が着実に増加してきていることが分かる。

 都市の人口規模で比較したところ、大都市圏はシニア層のネット利用がより進んでいることが確認できた。具体的には、大都市(東京都区部を含む100万人以上の市)ではネット利用率が高く(60代 70.2%/70代 26.3%)、人口10万人未満の都市ではその数値が低くなる(60代 52.2%/70代 20.3%)といった結果となり、大都市になるほどネット利用が浸透している実態が明らかになった。

 60代から70代のシニア層のうち何らかのネット利用をしている人に、「ネット利用を始めて良かったこと」について聞いたところ、「友人・知人とのコミュニケーションが増えた」が第1位(60~70代全体で 55.7%)。次いで、「情報が増えたり、知識が広がったりした」が、ほぼ同スコアの第2位(同 55.3%)。人とのコミュニケーションに関する項目が最上位に入ったことは注目すべき点だ。

 同調査結果は↓
 http://www.dentsu.co.jp/news/release/2012/pdf/2012046-0410.pdf

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