2012年04月11日-3
3月企業倒産1040件、9ヵ月ぶりの1000件超え

 帝国データバンクがこのほど発表した法的整理による全国企業倒産状況(負債1千万円以上)によると、3月の倒産件数は1040件で、前月比は6.6%の増加となったものの、前年同月比は0.1%の微減となり、2ヵ月ぶりに前年同月を上回った。しかし、9ヵ月ぶりに1000件を上回っている。負債5000万円未満の零細企業の倒産は522件、前年同月比2.6%の増加と、小規模倒産の高止まりが続く。

 一方、負債総額は3581億6700万円で、前月比は43.1%の減少となったものの、前年同月比は23.0%の増加となり、4ヵ月連続で前年同月を上回った。この背景には、負債トップが、新藤電子工業(株)の関連会社の(株)新藤(東京都)で270億1200万円だったことなどがある。負債100億円以上の大型倒産は7件発生し、このうち新藤電子工業(株)の関連会社が6件を占めている。

 業種別では、建設業(271件、前年同月比0.4%減)、製造業(138件、同4.8%減)など7業種中5業種で前年同月を下回った。一方、小売業(191件、同6.1%増)は唯一前年同月を上回った。不動産業(31件)は前年同月と同水準。建設業は、土木、建築工事などで前年同月を上回るも、大工、内装工事などで減少が目立つ。製造業は、工作機械、金型などの機械製造業(16件、同40.7%減)で大幅減少した。

 負債額別にみると、負債5000万円未満の小規模倒産は522件発生、構成比は50.2%と10ヵ月連続で50%を超えた。一方、負債100億円以上の大型倒産は7件発生した。資本金別では、個人経営と資本金1000万円未満が546件、構成比は52.5%を占めた。中小企業・小規模企業をみると、全体の99.8%の1038件が中小企業に該当し、小規模企業は908件で87.3%を占め、小規模・零細企業の倒産は高水準で推移している。

 同倒産状況の概要は↓
 http://www.tdb.co.jp/report/tosan/syukei/1203.html

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