2012年04月05日-4
2011年年末賞与は3年連続過去最低~勤労統計

 厚生労働省が3日に発表した毎月勤労統計調査結果速報によると、従業員5人以上の事業所における2011年の年末賞与(2011年11月~2012年1月の「特別に支払われた給与」のうち、賞与として支給された給与を特別集計したもの)は、前年比1.9%減の37万2471円となり、3年連続で過去最低となった。東日本大震災や円高の影響から、減少幅は2010年の0.4%減より拡大した。

 また、同日発表された2月の従業員5人以上の事業所における一人平均現金給与総額は、前年同月と比べ0.7%増の26万5497円と、2ヵ月ぶりの増加となった。基本給にあたる所定内給与は0.7%増の24万3738円と464ヵ月ぶりの増加、残業代などの所定外給与も3.4%増の1万9126円と5ヵ月連続の増加となったが、賞与など特別に支払われた給与は17.7%減の2633円と2ヵ月連続の減少となった。

 この結果、所定内給与と所定外給与を合計したきまって支給する給与は、前年同月比0.9%増の26万2864円と、14ヵ月ぶりの増加となった。現金給与総額を就業形態別にみると、一般労働者は0.4%増の33万3238円、パートタイム労働者は2.4%増の9万3289円となった。なお、物価の高騰を計算に入れた実質賃金指数(現金給与総額)は0.4%増となり、2ヵ月ぶりに増加した。

 2月の従業員5人以上の事業所の一人平均総実労働時間は、前年同月比3.0%増の148.0時間と、2ヵ月ぶりに増加した。内訳は、所定内労働時間が3.2%増の137.7時間と2ヵ月ぶりの増加、所定外労働時間は1.4%減の10.3時間と、2ヵ月連続の減少。景気との連動性が高い製造業の所定外労働時間は、0.3%増の15.3時間。就業形態別にみると、一般労働者は3.3%増の170.6時間、パートタイム労働者は2.1%増の90.4時間となった。

 一方、2月の従業員5人以上の事業所における常用労働者数は、前年同月比0.5%増の4540万8千人となり、72ヵ月連続の増加となった。パートタイム労働者は同水準の1279万5千人と前月までの73ヵ月連続の増加から横ばいとなり、正社員などの一般労働者は0.6%増の3261万3千人となり、2ヵ月ぶりの増加となった。主な産業では、製造業は0.4%減、卸売業、小売業は0.3%減、医療、福祉は4.3%増となった。

 同2月分結果速報の概況は↓
 http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/24/2402p/dl/pdf2402p.pdf

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