日本商工会議所が3月30日に発表した3月期の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果によると、3月の全産業合計の業況DIは、▲23.9と、前月から+9.5ポイントと大幅に改善した。わずかではあるが超円高の是正、株高を受け、経済活動に明るい兆しが見えたことに加え、復興需要の波及効果が徐々に及び始めたことが要因。2011年10月から続いていた▲35前後での足踏みから抜け出す結果となった。
しかし、比較対象の前年同月(2011年3月)は東日本大震災直後で業況DIが落ち込んだ時期。実態は原油等の原材料価格の上昇・高止まりなどを背景に厳しい状況が続いている。先行きについては、先行き見通しDIが▲26.6(今月比▲2.7ポイント)と、悪化を予想。第3次補正予算による復興需要の本格化への期待に加え、海外経済の改善や超円高の是正により輸出等に緩やかな回復がみられるものの、慎重な判断となっている。
項目別にみると、売上面では全産業合計の売上DIは▲13.0と、前月からマイナス幅は大幅に縮小した。産業別にみても全業種でマイナス幅は縮小している。採算面では、全産業合計の採算DIは▲22.0と、前月からマイナス幅が大幅に縮小。産業別にみても全業種でマイナス幅が縮小している。資金繰り面では、全産業合計の資金繰りDIは▲16.9と、前月からマイナス幅が縮小している。
仕入価格面では、全産業合計の仕入単価DIは▲29.0と原油等の原材料価格の上昇・高止まりの影響により前月からマイナス幅が拡大した。産業別にみても全業種でマイナス幅が拡大した。従業員面では、全産業合計の従業員DIは▲3.3と、前月からほぼ横ばい。産業別にみると、小売業はマイナス幅が拡大、サービス業は縮小したが、他の3業種はほぼ横ばいとなった。
同調査結果の詳細は↓
http://www.jcci.or.jp/lobo/LOBO201203.pdf