2012年03月21日-2
都心5区、23区の大型・標準マンション価格上昇

 日本不動産研究所はこのほど、「住宅マーケットインデックス2011年下期」の調査結果を公表した。それによると、都心5区及び23区のマンション価格は、税制上の優遇・低金利の継続等で、新築・中古ともに大型・標準タイプはやや上昇、それらの影響が少ない小型タイプはやや下落した。都心5区及び23区のマンション賃料は、新築・中古ともに下落が継続しているものが多いが、都心5区の標準タイプは下げ止まり、横ばいとなった。

 同調査は、東京23 区の賃貸及び分譲マンションの賃料・価格・平均利回りについて、新築・中古(築10 年)別、大型・標準・小型の各タイプ別に東京23区、都心5区及び城西・城南・城北・城東別、各区別に調査・集計している。事例データはアットホームとケン・コーポレーションの提供により日本不動産研究所が分析を行っている。1998 年上期~2001 年上期までのインデックスを2001 年11 月に公表したのを最初に、今回が第22 回目。

 都心5区のマンション価格は、税制上の優遇・低金利の継続等と前期の震災による下落の反動から、新築・中古ともに大型・標準タイプは前期比で横ばいないしやや上昇。しかし、それらの影響が少ない小型タイプはやや下落。東京23区の価格も同様に、税制上の優遇・低金利の継続等と前期の震災による下落の反動から、新築・中古ともに大型・標準タイプは前期比で横ばいないし上昇。それらの影響が少ない小型タイプはやや下落した。

 都心5区のマンション賃料は、新築・中古ともに大型タイプは下落幅が縮小し、標準タイプは下落から概ね横ばいに転換するなど、下げ止まる傾向がみられるが、小型タイプは上昇から下落に転換している。東京23区の賃料は、新築・中古ともにどのタイプも下落が継続している。2011 年下期の事例件数は、新築・中古ともに都心5区・東京23 区で前年同期比も前期比も増加し、震災による市況低迷から脱却しつつあるとみられている。

 同調査結果は↓
 http://www.reinet.or.jp/wp-content/uploads/2012/03/a4f0e26c10ab669042edd3f39b5d06762.pdf

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