2012年03月14日-4
生活不安度指数が3調査連続で改善~2月調査

 日本リサーチ総研がまとめた2月の消費者心理調査結果(有効回答数1156人)によると、2月の生活不安度指数は136で、前回12月(138)から2ポイント低下し、わずかながら改善した。改善は3調査連続で、2010年12月(136)以来、1年2ヵ月ぶりの水準まで回復した。同指数は、2008年12月(165)に過去最悪を記録した後、東日本大震災や80円を下回る水準まで上昇した円高、欧州の金融危機等先行き不安から低下に転じていた。

 先行きの景況感は、「良くなる」と答えた人の割合は7.4%、「悪くなる」と答えた人の割合は58.0%となった。12月と比べて、「良くなる」はほぼ横ばいとなったものの、「悪くなる」はわずかだが3調査ぶりに増加、「変わらない」はほぼ横ばいだった。この回答割合を指数化した2月の「国内景気見通し指数」は13となり、12月(21)から8ポイント低下、5調査ぶりに悪化を示す結果となっている。

 雇用(失業不安)の先行き見通しでは、「不安」が67.0%で、12月からわずかに増加、他方、「不安なし」は29.4%で同ほぼ横ばい。収入の先行き見通しをみると、「増える」12.7%、「変わらない」44.6%、「減る」34.3%。12月と比べて、「増える」はわずかに増加、「減る」はわずかに減少、「変わらない」はほぼ横ばい。物価の先行き見通しでは、「上昇」見通しは56.7%、「変わらない」26.9%、「下がる」5.4%だった。

 2月調査では、消費者の雇用見通しは膠着状態のなか、景気見通しは3調査ぶりに悪化、一旦収束するかにみえた物価上昇懸念も再び強まった。一方、収入の先行き見通しはわずかな明るさもうかがわれ、小幅ながら消費者心理は3調査連続で改善となった。デフレの長期化、欧州の財政不安等足元の懸念材料は依然として残るものの、円高、株安は最悪期を脱したかにもみえ、消費者心理の改善が持続するのか注目される。

 調査結果は↓
 http://www.research-soken.or.jp/reports/csi/200.html

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