2012年03月12日-2
11年転職理由、「会社の将来が不安」が4年連続最多

 インテリジェンスが運営する転職サービス「DODA(デューダ)」が発表した「転職理由調査2012年版」によると、2011年の転職理由は、「会社の将来性が不安」(14.2%)との回答が4年連続で最多、次いで「他にやりたい仕事がある」(13.2%)、「給与に不満がある」(8.5%)と続いた。同調査は、2007年から2011年までにDODA転職支援サービスを利用して転職活動を行った約10万人の転職希望者を対象に、回答を集計したもの。

 転職理由のその他の項目では、「U・Iターンしたい」、「転勤したくない」、「土日祝日に休みたい」の回答率が前年に比べて増加している。東日本大震災以降、家族と過ごす時間を優先する人が増えていることがうかがえる。また、「幅広い経験・知識を積みたい」、「市場価値を上げたい」など、スキルアップを目指す転職も上昇し、景気や社会情勢に左右されない、強いキャリアを身に着けたいという人が増えたようだ。

 2007年からの推移をみると、2008年はリーマン・ショックの影響で「倒産/リストラ/契約期間満了」が前年比約3倍に増加。2009年も引き続き同項目が高い水準で推移。さらに「会社の将来性が不安」が大きく増加した。2010年は景気回復の兆しが見え始め、「他にやりたい仕事がある」、「給与に不満がある」など、やりがいや待遇改善を求める転職が増加した。景気や社会情勢によって、転職理由も変化していることが分かる。

 転職理由を職種別にみると、「営業系」は「業界の先行きが不安」(4.4%)が、8職種の中で最も高くなっている。顧客と接する機会が多く、市場の動向に敏感なため、特に不安を感じやすいとみられる。エンジニア職のなかでも「ITエンジニア」は「業界の先行きが不安」(1.7%)が、8業種のなかで最も低い割合となっている一方、「機械エンジニア」(4.0%)は比較的高い割合となっている。

 「機械エンジニア」はその上に、「会社の将来性が不安」(17.7%)も8業種のなかで最も高く、将来の不安を最も感じていることが分かる。「販売/サービス系」は、「不規則な勤務が不安」、「土日塾実に休みたい」など、他職種では上位に挙がっていない、勤務形態に関する不満が目立った。

 転職理由ランキングは↓
 http://doda.jp/guide/reason/2012/

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