2012年02月02日-4
持ち直しの動き続く日本公庫保証先中小企業の景況

 日本政策金融公庫中小企業事業本部が昨年12月中旬に実施した「保証先中小企業金融動向調査」結果(有効回答数3126社)によると、同公庫の保証先中小企業の景況感は、厳しい状況ながら、持ち直しの動きが続いていることが分かった。昨年10~12月期実績の生産・売上DI(前期比、「増加」-「減少」、季節調整値)は、前期比6.4ポイント改善の▲15.2と2期連続で上昇し、マイナス幅が縮小した。

 従業員規模別では、「0~20人」が前期比4.8ポイント改善の▲19.0、「21人以上」が同12.9ポイント改善の2.2となった。また、採算DI(前期比、「好転」-「悪化」、季節調整値)は同4.9ポイント改善の▲25.3、資金繰りDI(同)は同5.6ポイント改善の▲22.0、借入難易度DI(前期比、「容易」-「困難」)は同3.1ポイント改善の▲12.9となり、いずれも2期連続でマイナス幅が縮小した。

 一方、10~12月期実績の保証利用企業の割合は、前期から4.0ポイント減の61.9%と2期ぶりに減少した。保証利用割合別にみると、「全額利用」の割合が同3.1ポイント減の45.9%。借入企業の割合は、同1.2ポイント減の33.1%とやや減少した。1社あたりの平均借入金額は同140万円増の4019万円と6期連続で上昇。借入金額別にみると、「1千万円超~5千万円」の金額層の割合が41.5%、「1千万円以下」が40.8%だった。

 また、資金使途(複数回答)をみると、「既往借入の借換資金」が前期比1.1ポイント減の40.1%、「売上減少・赤字補てん資金」が同1.1ポイント減の39.6%とともにやや減少したほか、「売上増加、運転資金」が同0.7ポイント増の20.7%「季節運転資金」が同0.2ポイント増の20.6%など。なお、資金使途の構成は、「運転資金」が89.6%、「運転・設備資金」が5.0%、「設備資金」が5.4%となっている。

 同動向調査結果の詳細は↓
 http://www.jfc.go.jp/c/jpn/result/hosyouyouyaku171.pdf

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