2012年01月23日-1
2011年の家内労働従事者は13万3264人

 厚生労働省は、家内労働対策の基礎資料とするため、毎年10月に全国的な調査を行っているが、このほど2011年の調査結果をまとめた。それによると、2011年10月1日現在、家内労働に従事する人は13万3264人。その内訳は、製造業者や販売業者から委託を受け、主として自宅で物品の製造加工等に従事している人が12万8709人、家内労働者の同居の親族で、家内労働者と共に仕事に従事している補助者が4555人となっている。

 家内労働法が制定された1970年以降の家内労働者数の推移をみると、1973年の184万4400人をピークに、その後減少が続き、2011年は前年比▲5.6%の12万8709人だった。男女別にみると、男性が1万2688人に対し、女性は11万6021人と全体の90.1%を占める。家庭の主婦などが従事する内職的家内労働者が12万2110人で全体の94.9%と大部分を占め、世帯主が本業として従事する専業的家内労働者は5692人(4.4%)となっている。

 業種別でみると、衣服の縫製、ニットの編立てなどの「繊維工業」が3万8860人(30.2%)と最も多く、次いで玩具、人形、造花、漆器などの「その他(雑貨等)」が2万6651人(20.7%)、自動車用部品カプラー差し・チューブ通しなどの「電気機械器具製造業」が1万5924人(12.4%)で、これら3業種で全体の63.3%を占めている。都道府県別では、「愛知県」が1万924人と最も多く、次いで「静岡県」9334人、「東京都」が6868人となっている。

 危険有害業務に従事する家内労働従事者数は、1万3743人で、家内労働従事者数に占める割合は10.3%。動力ミシンやニット編機など「動力により駆動される機械を使用する作業」が1万294人と最も多く、全体の74.9%を占めている。一方、10月1日現在の委託者数は、9862で、製造または販売業者が9355、製造または販売業者から製造、加工などを請け負い、これを家内労働者に委託する請負業者が507となっている。

 同調査結果の概要は↓
 http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/93-1b4.pdf

ウィンドウを閉じる