2012年01月18日-3
12月企業倒産、2ヵ月ぶりの前年同月比減少

 帝国データバンクがこのほど発表した法的整理による全国企業倒産状況(負債1千万円以上)によると、昨年12月の倒産件数は865件で、前月比は10.9%、前年同月比も8.9%の減少となり、2ヵ月ぶりに前年同月を下回った。前年同月比の推移をみると、一ケタ台で増減を繰り返し、一進一退が続いている。岩手(3件)、宮城(5件)などを中心に、東北(29件、前年同月比48.2%減)の減少が続いている。

 一方、負債総額は3220億2000万円で、前月比は69.0%、前年同月比も48.5%の増加となった。4ヵ月ぶりに前年同月を上回ったものの、総じて低水準が続いている。この要因・背景には、(1)負債トップが、ゴルフ場経営の(株)ゆたか環境緑化(茨城県)で414億円、また、(2)負債50億円以上の倒産は11件発生し、2010年5月以来、1年8ヵ月ぶりに10件を上回ったことなどがある。

 業種別にみると、建設業(245件、前年同月比6.5%減)、製造業(101件、同32.7%減)など5業種で前年同月を下回り、製造業は2011年の年間最少を記録した。一方、サービス業(180件、同8.4%増)、不動産業(29件、同38.1%増)の2業種は前年同月を上回った。製造業は、一般・電気機械(21件、前年同月44件)が、前年同月比52.3%の大幅減少。サービス業は、ソフトウェア開発やゴルフ・スキー場などの娯楽施設で増加が目立つ。

 負債額別にみると、負債5000万円未満の小規模倒産は460件発生、構成比は53.2%と7ヵ月連続で50%を超えた。一方、負債100億円以上の大型倒産は6件発生した。資本金別では、個人経営と資本金1000万円未満が475件発生、構成比は54.9%を占めた。中小企業・小規模企業をみると、全体の99.8%の863件が中小企業に該当し、小規模企業は771件で89.1%を占め、小規模・零細企業の倒産は高水準で推移している。

 同倒産状況の概要は↓
 http://www.tdb.co.jp/report/tosan/syukei/1112.html

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