2012年01月12日-4
11年の震災関連倒産510件、阪神大震災時の約3倍

 震災による直接、間接の影響を受け、2011年末までに倒産した「東日本大震災関連倒産」が累計510件に達したことが、帝国データバンクがまとめた「東日本大震災関連倒産の動向調査」で分かった。震災発生から10ヵ月目時点の「阪神大震災関連倒産」(174件)に比べ、約3倍にまで膨らんでいる。ただし、12月は前月に比べ4件少ない45件と、3ヵ月ぶりに前月を下回るなど、一時よりも緩やかな発生ペースとなった。

 累計倒産510件を業種別にみると、「建設」が91件と多発して最多、次いで、「機械・金属製造」(44件)、「ホテル」(42件)、「アパレル」(29件)、「その他サービス」(25件)、「食品販売」(24件)、「広告・イベント」(23件)、「外食」(20件)、「機械類卸」(20件)、「建材・木材卸」(19件)、「出版・印刷」(17件)、「水産」(14件)、「運送」(14件)、「IT」(10件)の順となっている。

 都道府県別にみると、「東京」が106件で最も多く、次いで「北海道」35件、「埼玉」32件、「福島」29件、「大阪」25件、「福岡」24件と続き、震災関連倒産は北は北海道から南は「沖縄」(1件)まで全国各地に広がっている。また、倒産パターン別では、「間接被害型」が475件と、全体の93.1%を占めた。間接被害型では、「得意先被災等による売上減少」が199件、「消費自粛のあおり」が102件などとなっている。

 「東日本大震災関連倒産」は、震災から10ヵ月目で500件の大台を突破した。9月以降、発生ペースは一時よりも緩やかになってきたが、このままの推移でいけば、震災から1年間の2012年3月時点での累計は600件前後にまで膨らむとみられている。すでに、阪神大震災後3年間の累計(394件)を大幅に上回っており、今回の震災による被害の甚大さを物語っている。

 同動向調査結果は↓
 http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p120101.pdf

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