2012年01月12日-1
2012年は“共創型生活者”の時代へ~電通総研

 電通総研では、毎年年末に社会や消費を予測するキーワードを発表しているが、2012年は、生活者のなかで、企業や社会とともに「価値・基準・ライフスタイル」の新しいあり方を探そうとする動きが一層強まると分析、そのような生活者を“共創型生活者”と命名した。2012年の企業は、売上や利益を重視する規制の枠組みを超えた新しい価値を、“共創型生活者”との連携によって生み出していくことが求められていくと予測している。

 生活者が選ぶ2011年のヒット商品は(カッコ内は前年順位)、1位「スマートフォン」(1)、2位「LED電球」(10)、3位「東京スカイツリー」(7)、4位「なでしこジャパン」(-)、5位「AKB48」(18)、6位「芦田愛菜」(-)、7位「ハイブリッドカー」(16)、8位「防災グッズ・備蓄食」(-)、9位「扇風機」(-)、10位「地デジ対応大型大画面薄型テレビ」(4)となった。(調査対象:全国の20~69歳男女1000人)。

 このような2011年のヒット商品事例を基に、“共創型生活者”へのアプローチとして、5つのポイントを整理している。まず、(1)パッケージ化されていて工夫の余地がない商品・サービスではなく、ひと手間を加えて「自分にピッタリ」の使い方や楽しみ方ができる商品・サービスとして「ひと手間カスタマイズ」を挙げた。スマートフォンやAKB48、タブレット型情報端末、食べるラー油などを例示している。

 以下、(2)自分が他人や社会とつながり、課題解決のために貢献できていることを実感できる商品・サービスとして「ソーシャルリンケージ」。LED電球や扇風機、クールビズファッションなどを例示。(3)他ユーザーと競い合うなどのゲーム性を取り入れること(=ゲーミフィケーション)で、プロセスを楽しめる商品・サービスとして「ゲーミフィケーション」。エコカー&エコドライブランキング、ソーシャルゲームなどを例示した。

 さらに、(4)節約を意識する日常のなかでも、ちょっとしたハレの気分・時間を作ったり感じたりできる商品・サービスとして「小ハレ探し」。東京スカイツリー&下町見学やホームベーカリー、ビアガーデンなどを例示。(5)「他人から見られる自分像」を、能動的かつ自律的にプロデュースできる商品・サービスとして「セルフプロデュース」。フェースブックなどのSNS、ツイッターなどのミニブログ、デザイン家電などを例示している。

 この件の詳細は↓
 http://www.dentsu.co.jp/dii/project/hit/pdf/mirai_2012.pdf

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