2010年12月13日-4
11月企業倒産935件、15ヵ月連続の前年同月比減少

 帝国データバンクが発表した法的整理による全国企業倒産状況(負債1千万円以上)によると、11月の倒産件数は935件にとどまり、前月比は2.6%、前年同月比も6.5%の減少となった。15ヵ月連続で前年同月を下回り、2010年7月以降、5ヵ月連続の900件台。家電エコポイントの駆け込み需要などもあり、製造業、小売業で減少が目立ち、地域別では、中国(24件、前年同月比▲44.2%)、四国(18件、同33.3%)で大幅減少した。

 一方、負債総額は2739億2300万円となり、前月比は45.4%、前年同月比も60.4%の大幅減少となった。3ヵ月ぶりに前年同月を下回り、平均負債額も2億9300万円と3億円を下回る低水準となった。これは、負債1000億円以上の大型倒産が3ヵ月ぶりに発生せず、ロプロや穴吹工務店などの大型倒産が発生した前年同月の負債総額から大幅に減少したもの。負債額トップは、不動産賃貸の木村産業(大阪府)で350億円にとどまる。

 業種別にみると、7業種中5業種で前年同月を下回った。なかでも、製造業(137件、前年同月比▲22.6%)は11ヵ月連続で前年同月を下回り、40件の大幅減少。小売業(149件、同▲13.4%)、不動産業(28件、同▲17.6%)も前年同月比減少率が二ケタとなった。一方、建設業(256件、同7.1%増)、運輸・通信業(39件、同11.4%増)は前年同月を上回った。製造業では電気機械器具製造業(15件、同▲21.1%)などで減少が目立つ。

 負債額別にみると、負債5000万円未満の倒産は457件発生し、前月を12.1%下回ったものの、前年同月を0.9%上回り、4ヵ月連続の前年同月比増加となった。構成比は48.9%(前月54.2%、前年同月45.3%)。資本金別にみると、個人経営と資本金1000万円未満の倒産が465件発生し、構成比は49.7%を占めた。中小企業は934件で全体の99.9%、小規模企業も800件で同85.6%を占め、小規模倒産は高水準で推移している。

 同倒産状況の詳細は↓
 http://www.tdb.co.jp/report/tosan/syukei/1011.html

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