2010年11月04日-4
先行き不透明感強まる中小企業の景況感~商工中金

 商工中金が取引先1000社を対象に実施した「中小企業月次景況観測10月調査」結果によると、10月に景況判断指数は46.4と、前月から▲0.9ポイント低下した。今年6月以降は3ヵ月連続で上昇を続けていたが、9月から2ヵ月連続で低下した。景況判断指数は、50を上回っていれば調査対象企業群の景況判断が前月より好転したことを表し、下回っていれば前月より悪化したことを表す。11月は45.0と、低下を見込む。

 業種別にみると、製造業は48.0となり、前月比▲0.6ポイント低下。7月に3年4ヵ月ぶりに50台を回復したが、3ヵ月連続して50を下回った。非製造業は45.1となり、前月比▲1.2ポイント低下。3年5ヵ月連続して50を下回った。11月は製造業が44.9と低下、非製造業は45.1と横ばいを見込む。個別の業種では、全15業種中8業種が低下、1業種が変わらず。指数が50を超えた業種は、鉄鋼(53)、金属製品(54)の2業種のみ。

 9月の売上高(前年同月比増減率、建設・不動産を除く900社)は+7.4%(前月+9.2%)と、8ヵ月連続で増加したが、増加幅は8月から1.8ポイント縮小した。売上のピークからの落込み度合いをみると、9月は87となり8月からは▲2ポイント低下、2009年6月のボトム(79)からの回復は鈍く、水準はなお低い。先行きについては、10月は+6.6%、11月は+4.4%と、ともに増加を見込んでいる。

 業種別にみると、製造業は+13.7%(前月+16.4%)と、8ヵ月連続して増加した。10月は+10.5%、11月は+8.6%と、ともに増加を見込む。非製造業(除く、建設・不動産)は+0.7%(同+2.8%)と、6ヵ月連続して増加した。10月は+2.1%と増加、11月は▲0.2%と減少を見込んでいる。個別の業種では、一般機械(+27.1%)、輸送用機械(+24.3%)などの増加幅が大きい。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.shokochukin.co.jp/report/kansoku/pdf/cb2010_10.pdf

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