2010年11月04日-2
11月は「労働時間適正化キャンペーン」~厚労省

 厚生労働省では、長時間労働や割増賃金の不払いに係る労働基準法違反も後を絶たないなどの労働時間を巡る諸問題の解消を図るため、11月1日(月)~30日(火)を「2010年度労働時間適正化キャンペーン」期間とし、全国一斉の電話相談の開催(11月6日(土))をはじめ、使用者団体・労働組合への協力要請、リーフレットの配布などによる周知啓発などの取組みを集中的に実施している。

 労働時間の現状は、週の労働時間が60時間以上の労働者の割合は減少傾向にあるものの、依然として改善が必要な状況にある。長時間労働を抑制し、労働者の健康を確保するといった改正労働基準法の趣旨なども踏まえ、使用者のみならず、労働者や労働組合、産業保健スタッフなど、すべての関係者の理解を得て、労使が一体となった取組みが行われることが重要というのが趣旨。

 例えば、30代男性で週60時間以上働く労働者の割合が18.0%であるなど、長時間労働の実態がみられる(2009年度総務省調査)。また、「過労死」などの事案で労災認定された件数が293件にのぼるなど、過重労働による健康障害も依然多い状況にある(2009年度厚生労働省調査)。さらには、労働基準監督署による賃金不払残業の是正指導事案が多くみられる(2009年度厚生労働省調査)。

 このため厚労省では、本年度も「労働時間適正化キャンペーン」を実施し、長時間労働の抑制など労働時間の適正化に向け、労使の主体的な取組みを促すとともに、重点監督などを実施している。キャンペーンの重点取組み事項は、(1)時間外労働協定の適正化などによる時間外・休日労働の削減、(2)長時間労働者への医師による面接指導など、労働者の健康管理に関する措置の徹底、(3)労働時間の適正な把握の徹底、の3点だ。

 同キャンペーン実施要領は↓
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000uefi-img/2r9852000000ugp6.pdf

ウィンドウを閉じる