2010年10月07日-2
2012年卒採用、雪解け見えず「氷河期」継続

 楽天リサーチと楽天が運営する「みんなの就職活動日記」が、全国の人事担当者を対象に9月中ごろに実施した「2012年新卒採用に関するインターネット調査」結果(有効回答数800人)によると、人事採用担当者から見た就職戦線は、「氷河期」が51.8%、「どちらでもない」が30.9%、「超氷河期」が11.7%となった。昨年秋に実施した調査とほぼ同様の結果となっており、引き続き厳しい寒さが継続する就職戦線となりそうだ。

 昨年と比べた2012年卒の新卒採用人数については、「横ばい予定」が49.5%でトップ、「減らす予定」が14.4%、「増やす予定」が12.9%という結果になった。昨年秋の同様の調査と比べると、「減らす」との回答が7.2ポイント減少し、「増やす」が3.4ポイント増加しており、新卒採用の回復と見えがちだが、「横ばい」が半数近い数字となっており、依然として学生にとっては厳しい就職戦線となることは間違いないようだ。

 昨年に比べた採用人数の具体的な減少率は、「21%~30%減」が24.3%でトップ。一方、昨年に比べた採用人数の具体的な予定増加率では、「1%~10%増」が35.9%でトップだった。昨年は、減少率は「11%~20%減」が25.4%、増加率は「1%~10%増」が34.2%でトップだった。もっとも多い回答の減少率・増加率は、ともにもう一段階悪化しており、この点からも企業の新卒採用への慎重な姿勢をうかがい知ることができる。

 なお、2011年度の新卒採用に関しての状況は、「既定数に達したため、すでに終了」が60.6%、「既定数に達していないが、すでに終了」が4.9%。また、就職活動をする学生の意識の変化については、「エントリー数が増えた」が42.3%など、就職活動への意欲が強い学生が多く見受けられる一方で、「就職に対する意識に学生間で差がみられるようになった」が23.0%と、学生間で「質の差」が広がっている現状もみてとれた。

 同調査結果の詳細は↓
 http://research.rakuten.co.jp/report/20101004/

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