2010年09月27日-2
企業のパート等雇用理由、「人件費が割安」が最多も

 株式会社アイデム 人と仕事研究所では、非正規雇用のもっとも多くを占めるパートタイマー雇用について、労使双方にアンケート調査を行い、毎年「パートタイマー白書」を発行している。同白書の2010年版の基となった「主婦パートの雇用状況と意識の変化に関する調査」結果(有効回答数1554社、主婦1030人)によると、企業がパート・アルバイトを雇用する理由は、「人件費が割安だから」が毎年最大の理由となっている

 しかし、年を追うごとにその割合は減少し、2007年版では74.4%だったものが、2010年版では56.4%と、約20ポイントの差が生じている。他方、「1日のうちの繁忙時間対応のため」(09年版25.0%→36.6%)、「曜日や時期的繁忙対応のため」(同30.6%→36.0%)、「短時間の仕事があるから」(同26.4%→34.1%)などが年々増加傾向にある。業務都合及び繁閑調整を目的に、パート・アルバイトを雇用する傾向が強くなっている。

 一方、主婦パートがパート・アルバイトという働き方を選んだ理由は、過去4年間のいずれの調査においても、「都合の良い時間(日)に働きたい」が7割弱、「家事や育児との両立」が6割、「扶養の範囲内で働きたい」が5割と、仕事と生活や家庭のバランスを考慮しながら働きたいという意向に変わりはない。ただ、「気楽に働ける」などは年々減少傾向にあり、仕事に対してある程度の責任を持って取り組む意識が強くなっているようだ。

 企業がパート・アルバイト募集を行うに際し利用する情報媒体や方法では、いずれの年も「職業安定所(ハローワーク)」がもっとも利用されているが、2007年版の40.7%から2010年版では58.7%と大きく伸びており、費用をかけずに募集することが可能なためか、年々増加傾向にある。以下、「従業員等の紹介」(2010年版35.3%)、「新聞折込求人広告」(同28.0%)、「自社のホームページ」(同27.7%)も、毎年上位に入っている。

 同調査結果の詳細は↓
 http://workium.aidem.co.jp/enquete/pdf/parttime_employment.pdf

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