2010年08月23日-2
09年焼酎メーカー上位50社の売上高は3年ぶり減

 帝国データバンクがこのほど発表した「焼酎メーカー売上高調査」結果によると、2009年の焼酎メーカー上位50社の売上高合計は、前年比1.1%減の3056億1700万円で、3年ぶりに前年割れとなった。長期化するデフレに加えて、2008年9月のリーマン・ショック以降、個人消費の低迷や消費者の低価格志向の強まりが影響したとみられる。同調査は、焼酎メーカーのうち、売上高に占める焼酎比率が50%以上の全国の企業が対象。

 売上高トップは7年連続で「三和酒類(株)」(大分県宇佐市)だが、前年比3.3%減の549億3500万円と5年連続前年割れとなった。主力の麦焼酎「いいちこ」は、全国のトップブランドとして高い人気を誇る。2位は「霧島酒造(株)」(宮崎県都城市)。主力の芋焼酎「黒霧島」は、黒ブームの火付け役として全国的にも知名度が高い。業務用に加えて家庭用の需要も拡大、同16.1%増の428億1500万円と、400億円台に乗せた。

 3位は「薩摩酒造(株)」(鹿児島県枕崎市)。高い知名度を持つ「さつま白波」が主力ブランドだが、関東・関西方面などへの出荷が伸び悩み、3年連続前年割れとなる1.3%減の227億円だった。4位は「雲海酒造(株)」(宮崎市)。主力の麦焼酎「いいとも」、そば焼酎「雲海」のほか、芋焼酎「日向木挽」など主力としているが、消費低迷の影響などで、同2.8%減の214億2100万円となった。上位4社の順位に変動はなかった。

 県別のメーカー数は、「鹿児島県」が24社でトップ、次いで「宮崎県」と「沖縄県」が各5社、「大分県」が4社と続き、上位50社のうち九州・沖縄地区の企業数は前年と同じく46社だった。また、上位50社のうち、減収企業は32社で前年より8社増加。判明しない5社を除いて、黒字企業は41社(前年比4社増)、うち24社(同1社減)が1億円を超える純利益を計上したが、増益企業は9社減の8社にとどまった。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/s100802_80.pdf

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