2010年07月26日-2
09年度の宿泊旅行実施率は低下、旅は「安・近」に

 リクルートがこのほど発表した「じゃらん宿泊旅行調査2010」結果によると、今年3月までの1年間(2009年度)の宿泊旅行実施率は、前年度から2.8ポイント減少の60.3%となった。宿泊旅行実施者の年間平均旅行回数は2.79回(前年度2.84回)、1回の旅行あたりの平均宿泊数は1.65泊(同1.68泊)とともにほぼ横ばいとなっている。

 1回あたりの宿泊旅行にかかる費用(現地小遣い含む)は、前年度から3300円減少の4万7300円。内訳をみると、個人旅行における「交通費」が同1600円減少の1万3700円、「宿泊費」も同800円減少の1万5300円。旅行先に行くために主に利用した交通手段(一次交通)別にみると、自家用車以外の交通機関利用者でも交通費は大幅に減少しており、不況を背景に「安・近」の旅行にシフトしたことがうかがえる。

 昨年度の社会的な出来事のうち、国内旅行意欲を高めたのは、「高速道路料金のETC休日特別割引制度(高速1000円化)」(行きたくなった・計40.6%)がトップ、次いで「シルバーウィーク」(同21.3%)、「定額給付金の給付」(15.2%)の順。反対に国内旅行意欲に水を差したのは、「新型インフルエンザの流行」(行きたくなくなった・計42.4%)、「円高、景気悪化、雇用不安等を背景とする不況感」(同38.5%)などだった。

 都道府県別の延べ宿泊旅行者数(推計値)をみると、6年連続で1位・2位は「東京都」(1628万人)、「北海道」(1136万人)、以下、「長野県」(871万人)、「静岡県」(828万人)、「神奈川県」(807万人)など、上位の顔ぶれはほとんど変わらない。また、宿泊旅行の同行形態をみると、「夫婦二人での旅行」が24.3%でトップ。「一人旅」は2005年の調査開始以来5年連続増加し12.9%となった。

 同調査結果の詳細は↓
 http://c.recruit.jp/library/travel/T20100721/docfile.pdf

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